<ポイント>
①自治会と町会の連携
②文化振興プロデュースチームへの区民の声の反映を
③文化振興プロデュースチームによる中央区の文化に関するシンポジウム開催を
④中央区まるごとミュージアム、観光検定などでの障がいのある方々の雇用の機会の創出を
⑤協働推進会議の存続を
⑥NPOの第三者評価機関への利用者の声の反映を
⑦協働推進会議の報告内容の区民説明会開催を
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○小坂委員
まず、基本的なところから入らせていただきます。自治会と町会に関してです。自治会と町会の違いと、その関係性はどんなように考えていけばよろしいのでしょうか。
2つ目は、新たにできたマンションに、自治会はきちんとそれぞれつくられていっているような状況と考えてよろしいのでしょうか。
3番目に、そのような新たなマンションにつくられた自治会と行政のかかわりは、どのように持っていくのか。別の言い方をすれば、何がそろうと自治会として区は認識するのか。
4番目は、資料74で提出していただきましたけれども、中央区行政懇談会、このような会にどういうものがそろえば、自治会とか町会は参加できるのか、このあたりのこと、非常に基本的な部分から、初めお伺いさせていただきます。
○林地域振興課長 町会に対するお尋ねでございます。
まず、1点目の町会、自治会の違いでございますが、一般的に町会さんにつきましては、地域の中の何丁目から、何番からという形で面的なエリアをお持ちの自治組織でございます。自治会といいますのは、どちらかといいますとマンションというような形で、一つの敷地内におけます集合住宅の中での自治組織をつくっていただいているという部分が大きな違いでございます。
あと、新マンションにおいて自治会がつくられているのかという2点目でございますが、例えば勝どき6丁目のトウキョウ・タワーズにつきましては、先般、自治会がつくられまして、自治会として認定させていただいているところでございます。基本的には、住民の方々がみずからの皆様のお話し合いの中で自治組織をつくることをお決めいただいて、区のほうに申請いただいて認定するという手続をとらさせていただいているところでございます。
そして、行政とのかかわりでございますが、新しいマンションという形で自治会が結成されますと、先ほど申したとおり、私どものほうに申請をいただきまして認定させていただき、事務委託という形で、例えば区のおしらせの配布をお願いさせていただいたり、町会同様の関係で行政としても、かかわりを持っているところでございます。
そして、行政懇談会への参加につきましては、基本的には町会、自治会を結成されていらっしゃる方々、新たに結成された方々につきましては、それぞれの長の方々をこの行政懇談会の中に参加いただきまして、区長を初めとします懇談のほうをさせていただいているという次第でございます。
○小坂委員 非常に丁寧な解説、ありがとうございました。
その中で、引き続きお伺いさせていただきますけれども、面的なエリアの町会と、その中に、ぽんとでき上がったマンションがそこに入れば、その部分は自治会として生まれていく。町会という面の中には自治会が入ってくるわけですけれども、そうなった場合の自治会と町会との関係性。すなわち、そこに居る人は自治会にも入り、町会にも入るというイメージを持てばよろしいのでしょうか。それとも、そこで自治会が生まれれば、町会というエリアからは外されていくように考えていけばよろしいのでしょうか、そのあたりの町会と自治会との関係性が私自身、見えないので、どのように考えていけばよいのか、お伺いさせていただきます。
また、行政懇談会に関して、さまざまな意見をいただいているところなんですけれども、これは自治会と申請が認められた人たちは、新参者であれ、昔からの方々であれ、平等に参加する資格が得られると考えてよろしいのでしょうか。
○林地域振興課長 まず、1点目の町会と自治会のエリアの問題でございますが、基本的には、今、委員のお話にございましたとおり、面的なエリアである町会の中に自治会が結成されますと、その自治会につきましては町会から外れると御理解いただければと思います。両方入るということではございません。
そして、行政懇談会につきましては、今、委員のお話のとおり、平等に新しい町会、もしくは自治会長さんにつきましては、御参加いただける環境づくりにしてございます。
以上でございます。
○小坂委員 ちょっと基本に戻りますけれども、中央区行政懇談会というのは、逆に非常に開かれているなと思ったんですけれども、すばらしい姿勢だと思います。新たにできた自治会がすぐに入れるというところ、すばらしいと思います。
自治会と町会との関係でいけば、大きなマンション内で自治会ができれば、町会との関係が薄れていくという不安が今、生まれたんですけれども。私は、町会があって、そこに自治会が付属的にあって、町会と自治会は両方入るようなイメージを持っていたんですけれども、そういう考え方ではないんですね。地元とか地域といえば、面的な広さの町会というのも、また大事にしなくてはならないなと。そこのマンションの人たちが新たに自治会をつくったら、そこでのコミュニティになってしまいます。でも、面的エリアで町会というのがあって、面的に存在して地域というのをつくってきたと思うんです。そういう中で、自治会ができれば町会から抜けてしまうところが、地域が崩れるという点で逆にちょっと不安なんですけれども、いかがでしょうか。
○林地域振興課長 そのエリアの中で、例えば地域の中の盆踊り大会が行われている町会もございますが、ある月島の町会におきましては、エリアの中にある自治会と町会さんが合同で、例えば盆踊り大会を実施して交流していたり、また防災訓練等につきましても、防災の活動拠点において、それぞれ同じ立場で御参加いただいているというお話も聞いているところでございます。
以上でございます。
○小坂委員 わかりました。自治会ができると、もしかしたら地域のつながりが薄れていくということがあるかもしれませんし、そのあたり、おっしゃったように、自治会と町会との関係性がうまくつながっていくような行政の後押しをしていただきたいと要望いたします。
また、今の考え方でいけば、町会の中に自治会が生まれると、そこに対して、さまざまな会の中で、生まれた自治会もこのような中央区行政懇談会のような会があった場合は、すべてうまく取り込んでいくという発想が必要かと思いまして、この中央区行政懇談会を一つの模範として、それだけでなく、行政が地域の声を聞くという場合に、町会だけを聞いていけば落ちる点も出てくるかと思いますので、その辺、落ちのないようにお願いしたいと思います。
では、次に進んでいきます。観光検定とまるごとミュージアム、そして観光協会50周年事業、その辺、非常に楽しい話題に入っていきたいと思います。
まず、資料73で文化振興プロデュースチームの会議の議事録のまとめというのを出していただきました。読んでみて、おもしろいことをやっているなと思いまして、内容にうなずいてばかりいたんです。例えば、「中央区でも文化的な活動をいろいろやりたいと思っている人、あるいはそういう文化的な場所があるはずである。また、文化活動を行っている人たちが一堂に会するような、顔が見える機会づくりもできればいいと思う」というまるごとミュージアムへの提案があったり、また同様に、「ミュージアムの中に公募的な要素を入れて、皆さんも一緒に参画しませんかとメッセージ的に発信していく必要がある」ということがあったり。
あと、これは長いかもしれないですけれども、「今までさまざまな質問をしてきましたが、ひとまず来年度はいろいろな情報を集める1年にしていけばいいと思う。(来年度と言っていますので、これは1月26日に開催されておりますけれども、今回、第2回のまるごとミュージアムに向けてのお話しをしているんだと思います。)区では、文化、観光、まちづくり、協働など、縦割りでいろいろな人材教育を行っていると思うが、やっていることが見えにくい。まるごとミュージアムを通じて、全体像が見えるようにしてほしい。まるごとミュージアムの段階的取り組みとして、まずいろいろな人たちにまるごとミュージアムへの参画を呼びかける。続いて、まるごとミュージアムに参画している人たちを、例えばシンポジウム的、パーティー的に一堂に集めてネットワーク化し、顔が見えるようにする。これで自然発生的に人材が生まれてくれば一番いいのだが。」3番目として、「文化ボランティアとか文化プロデューサーの養成講座のようなものを設けて人材を育てることが重要である。まるごとミュージアムの実際のプロジェクトにかかわっていない人たちにも対象を広げていくことにもなる。ある区でまちづくりコーディネーター養成講座をやったら、メンバーが勝手に動き出し、NPOの活動にまでなったという話もある。このような○○講座の企画ができたらいいと思うし、何かそういう仕掛けが欲しい。最後は人材なので、そういう人たちの顔が見えてこないと、イベントは広がらないし、大きくならない。」いろいろ参考になることが出てきております。
最後にもう一つ、私が感動した部分だけ読まさせていただきます。「築地市場のアーケードを、一度ちゃんと案内するのは意味がある。日曜が休みなら、逆に建物だけでもあけてもらい、食文化を支える歴史的な建物としての価値を伝えたい。」築地市場の建物の価値をここまで見抜いている人がいらっしゃるんだなと思い、感動している次第であります。
さまざまな意見が出ている会なんですけれども、この会もぜひ傍聴するような環境があると、文化に関心のある方々が傍聴し、楽しめるんじゃないかと思いまして、このプロデュースチームの定例会のほうは傍聴も可能な開かれた会議になっているのかどうか、これがまず1点目の質問です。
2点目は、ここでも何度も書かれておりますけれども、一般の人がまるごとミュージアムに参加するという考え方は、今回の2009のまるごとミュージアムではあるのでしょうか。すばらしいパンフレットもでき上がってきていて、私も楽しみに待っているところですけれども、そのあたりの考え方は広がっているのでしょうか。
3点目は、観光検定に移ります。観光検定は、予算特別委員会の繰り返しになるかもしれませんが、この場は、中央区の宣伝とか中央区政のアピールの場として非常に有効じゃないかなと考えておりますけれども、その視点からの取り組み、何か考えられていらっしゃいますでしょうか。
4点目は、観光検定の本も大分売れていると思うんですけれども、これは印税とか大分入っているんでしょうか。
5点目は、これら観光検定とか、まるごとミュージアムとか観光協会50周年記念事業、これらの場所で障害のある方、特に知的に障害のある方の何らかの作業の場というのが生まれないでしょうか。単純な作業とかが生まれないかどうか、そのあたり教えてください。
○小林文化・生涯学習課長 まず、文化振興プロデュースチームの定例会の会議の公開の御質問ですけれども、こちらについては公開という形ではやってございません。基本的には、文化にかかるいろいろな忌憚のない御意見をいただきたいという中で、決して公開できないような話をしているわけではもちろんございませんけれども、何よりもまず忌憚のない意見をいただきたいと思っております。状況によっては、こういったメンバーの方々による、例えばシンポジウムとか、そういうものを今後開催していくということは考えられるのかなと思っております。
また、2つ目、まるごとミュージアムへの一般の方々の参加ということですけれども、今回、2009におきましては、ボランティアという形で、例えばバス停であったり、船着場であったり、こういった場所でいろいろな御案内をちょっとしていただくという形で参加を働きかけているところでございます。今後とも、まるごとミュージアムをいろいろな方々の参加によって、みんなでつくっていくようなイベントにしていきたいという部分がございますので、こういった文化ボランティア等の参加というのもできるだけ広げていきたいと思っております。
それから、まるごとミュージアムにおける作業の関係で、障害者の方の作業という話なんですけれども、現状の中で比較的単純な作業というのは、今のところこちらではないんですけれども、運営について委託している部分がございまして、そういった中で作業が一部あるのかもしれないですけれども、現状においてはまだ難しいのかなと考えております。
○黒川商工観光課長 観光検定についてでございますけれども、これはことしの2月、第1回ということで、江戸以来の歴史、文化、伝統にはぐくまれた中央区の魅力を発信して、中央区ファンをどんどんふやしていこうという趣旨で実施したものでございます。こちらにつきましては、第1回ということでございまして、受検の応募者が717名、うち区外からの参加者が半数以上といった結果となっております。こういった点からも、この観光検定の実施を通じて中央区に関心を持っていただいたという効果があらわれているものと思います。今後、観光検定を毎年引き続き実施していく予定でおりますけれども、さらに受検者等を確保してまいりたいということと、特典等も今後、工夫を凝らしまして、リピーターとして受検をしていただいて、さらに中央区の歴史・文化等に理解を深めていただけるような機会、重要なきっかけとしていきたいと考えております。
また、観光検定のテキストでございますけれども、こちらは観光協会が発行者として販売しておりまして、印税等の関係については、そういった収入というのはないと考えております。純粋にテキストの売り上げということでございます。ちなみに、第1回のテキストにつきましては、2,000部発行のうち1,420冊が販売されております。
また、観光協会の50周年記念事業におきます知的障害者の就労の機会ということでございますけれども、この50周年記念事業につきましては、今後、11月1日のフィナーレイベントまで、現在実施されておりますのが、観光のまち歩きというイベントでございます。こちらは、観光特派員のほうに引率をお願いしたり、文化財サポーター等の協力を得ておりますけれども、今後の事業展開の中では、そういった方の活用という機会は残念ながら難しいかなという認識でおります。
以上でございます。
○小坂委員 それぞれありがとうございました。
プロデュースチームのところに関しましては、定例会が非公開であるから、これだけおもしろい意見が出るというのも1つありまして、その点では理解いたします。ただ、恐らくここの中央区というのは、文化に触れる機会が多々あり、文化的興味を持っている方々というのは多いと思いますので、その方々の声を聞く機会というのをもっと持っていただいてもいいんじゃないか。実際に、その御努力としてシンポジウムが今回、あるわけですよね。10月14日にまるごとミュージアムシンポジウムということであるわけですけれども、こういうシンポジウムの大きな場で意見を言ったりとか意見交換できないから、このような定例会の中でいろいろなアイデアをどうしようかとなったときに、ここは区民の意見を聞く定例会にしましょうとか、そういうことは可能かと思いますので、中央区には文化人が多いと思いますので、その方々の声をもっと聞けるような場にしていっていただければと思います。御努力をよろしくお願いします。
知的障害のある方々の仕事の場というのは、無理やりこじつけと思われるかもしれませんけれども、観光検定で回答用紙を配布するような単純な作業とか袋詰めとか、そういう部分があるかと思いますし、イベントの準備においても、また案内係とかにおきましても、せっかく区がつくる事業でありますので、オール中央区でつくっていくという中での発想でつくっていただければと思います。これは、また私も具体的にこういうところだということは、個々の場面で御提案させていただければと思います。
では、次に移らさせていただきます。次は、協働推進会議に関してです。
この中間報告が出まして、いよいよこれがまとまっていくという段階にあり、非常に期待しているところであります。資料72を見ましても、中央区内のNPO法人の団体数は非常に多い。内閣府認証が246、東京都認証が349、合計595ものたくさんのNPOが中央区にはあるということで、中央区というところは本当に恵まれた区だなと、日々、常々思っております。NPOの数が多いというのも、1つ恵まれている点です。
この推進協働会議を、期待していくところで御質問させていただきますが、1つ目は、最終報告は大体いつぐらいに出るのでしょうか。
2点目は、最終報告が出たから推進会議は解散なんでしょうか。私は、継続的にまだしていく必要があると思います。といいますのも、中間支援組織がきちんと機能するかとか、協働のイメージ図がこの中間報告では書かれておりますが、このイメージどおりに事業が実際に誕生するのかとか、また協働推進のための協働推進基金とかNPO基金とか、そういう財源をいかに確保していくかとか、まだまだ考えるべきことは多いと思うんですね。それなので、中間報告、最終報告が出た。さあ、解散とかいうのはなく、協働推進のあり方を考えるテーマはいっぱいあると思いますので、継続的にする必要があるんじゃないかなと思いますが、いかがでしょうか。
3つ目は、最終報告が出るあたりで、ぜひとも報告に何が書かれているのかを一般区民に説明するような報告会というのも設けていただけないでしょうか。
4点目は、重箱の隅をつつくような話になりますけれども、第三者審査機関というのを持つということを書いておりますけれども、NPOが事業をつくる。その事業がきちんと進んでいくか。区のお金も入るわけですから、その事業をチェックする必要があり、それをチェックをするのが第三者審査機関ですけれども、それの委員を選定する中では、公募区民とかPTAなど、広く区民代表も入っていただくべきだと考えますけれども、このあたりのお考えはいかがでしょうか。
それら、細かい部分も入っておりますけれども、お願いします。
○林地域振興課長 協働の関連のお尋ねでございます。
まず、1点目でございますが、最終報告がいつごろなのかというお尋ねでございます。
先般、委員も御案内のとおり、パブリックコメントをかけさせていただきまして、その後、一度推進会議を開かさせていただきました。そこでの議論をもとに、最終的な会という形では、今月を予定しているところでございます。順調にいきましたらば、今月をもちまして、中旬になりますが、最終報告をいただけるかと思っております。
そして、推進会議の解散・継続ということでのお尋ねでございますが、この推進会議につきましては要綱を定めまして、まず基本的に協働の推進をしていくに当たっての仕組みづくりとか、中間支援のあり方とか、4つの大きな項目にわたりまして、御審議をこれまで2年間にわたりいただいてきたところでございます。今後、それぞれの委員のお話も伺いながら、継続するかということについては、また御審議させていただきたいと思いますが、今のところ区としましては、一定の課題におけます議論については得られたものと推測しておりますので、会議については一たん閉じさせていただき、また必要に応じてこのような会議は検討していきたいと思っております。
そして、3点目の説明等についての開催でございますが、説明会等について、委員お話のとおり、区民の方々にも、また団体の方々にも当然でございますが、御理解いただきながら協働というものを区としても取り組んでいかなければならないと思っております。説明会の開催につきましては、今後実施する方向で検討を進めていきたいと思っております。
最後でございますが、第三者審査機関の委員につきましてのお尋ねでございます。今のところ、この推進会議の中で構成メンバーの御議論もいただいているところでございますが、基本的には学識経験者、また非営利活動団体、NPOの構成員の方、また社会福祉協議会、商工会議所、区職員などの構成でという御意見をいただいているわけでございますが、今後こういった意見を参考にしながら、区としてもメンバーについて、構成を慎重に検討していきたいと思っております。
○小坂委員 それぞれありがとうございます。この協働推進会議が、1つには最終報告の後、継続かどうかということでありますけれども、この会議で話された内容がきちんと動いていくのか、評価はだれがするのかもありますし、先ほど述べたさまざまな理由から、継続が必要なのではないかと私は考えますので、最終に当たり、委員の皆様の御見解も伺いながらお考えいただければと思います。
また、第三者審査機関も、NPOのサービスを受ける側となってくると、やはり一般の区民の方々になってくると思いますので、そういうサービスを受ける側の人の声というのも必要になってくると思いますので、区民代表がそこに入っていれば一番いいのですけれども、もし入らないとしても、ならばサービス利用者の声をいかに拾い上げていくかという仕組みも含め、考えていただければと思います。それら、要望させていただきます。