京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

春のこころは…

2016年03月21日 | 日々の暮らしの中で
彼岸会があったりで親戚筋の寺々はどこも忙しい。近い身内にはお参りいただき、義母の三回忌を勤めた。お喋りが好きで賑やかな人だったが、故人が親しくつき合いのあった方々はいずれも高齢ということもあり遠方からの来客はない。義妹のおしゃべりが目立つ程度で、和やかなお参りだった。


新聞を開く。朝のこの時間がとてもいい。

東寺の宝物館で春の特別展が始まった、と目に留まった。50年前の公開時に左手上の宝塔が盗まれた国宝が複製され、元通りの姿で公開されているとある。羅城門にあったと伝わる毘沙門天像。今日は弘法市だなと思い出していた。

と、目をずらすと、「永平寺」の文字が目に入ってきた。正門両脇の石柱に刻まれた文字から、明日22日の国連の「世界水の日」に話が及んでいる。
永平寺を訪れたのは、24歳の夏休みだった。同学年に配属されていた職員で「学年旅行」をした際の行程に含まれていた。出発は新宿駅。戸倉上山田温泉泊、輪島に行ったのもこのときだった。木立に囲まれた夏の永平寺が脳裏に蘇る。


                           (小野道風ゆかりの柳と伝わる柳。カエルではなく白鷺の姿が)

旅行会社のツアー案内、募集の広告が入っていた。日光東照宮・軽井沢・わたらせ渓谷、草津温泉や鬼怒川温泉名湯をめぐる3日間の旅があった。連れてって欲しいなあ。京都駅から特急サンダーバーで金沢へ。0番線ホームに止まっていた、あれだなと思い浮かぶ…。北陸新幹線に乗り換えて富山へ、か。いいだろうなあ。
亡き父が「いつかみんなで日光に行ってみたいね」と言ったことがあったが、そんな楽しみを味わうことなく逝ってしまった。小学校の修学旅行が日光だった。バス酔いがひどくて遠足も欠席することがあったが、日光いろは坂に目を回すことなく過ごせたことで良い思い出として記憶している。
ここのところ花見ツアーの募集も盛んだ。広告の裏も表もたっぷり楽しんで、これで終わってしまうのかもしれない、とも思った。

朝から強い風が家のガラス窓をガタピシ揺らしていたので、さぞや寒かろうとお籠りを決め込んでいたのだが、見るときれいな青空が広がっている。もったいない。昼からになったが東寺の弘法市をのぞいてみることにした。京都府内では月に50近い「手作り市」が開催されているらしい。京都に根付いているといわれる「縁日文化」、その代表的なものの一つになる。

コメント (2)
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