京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

アオムシ

2018年05月29日 | 日々の暮らしの中で
孫のLukasと一緒に家から歩いて、大人の足なら5分たらず、の公園へ。Lukasは今日でちょうど1歳6か月になった。脚力、ファイト、好奇心すべて旺盛で、充分に歩けるだけの力を持っていそうだが、道路は彼のためにあるのではなく、車が怖い。移動はベビーカーにしている。使わないときは屋内にしまっておくベビーカー。公園についてストッパーをかけるとき、「みどりいろ」のなにかが目に入った。


アオムシだった。なぜこんなところに? 長いことじっとしていたが、やがて結構な速さでベビーカーをよじ登っていく。何処かに隠れられても困る。公園の向かいに住む女性が、アゲハチョウの幼虫だろうと言い「キンカンの葉があるから待ってて」と採りに走ってくれた。なぜキンカンの葉なのかもわからなかったが、枝葉に移ったアオムシをビニール袋にいれて、結局持ち?連れ?帰ることになった。
母親はアオムシを見て少しだけ震えあがったような。飼ってみるなんて無理!無理!と譲らないので、仕方なく…。アオムシよ、許されて。なんか心が痛む。

我が家に戻ってから『春の数え方』(動物行動学者、日高敏隆著)を開いてみていたが、「チョウの数」と題したエッセイの中で、こんな記述に目が留まった。「かつて多摩動物園公園昆虫園の矢島稔さんから聞いたことがある。一匹のアゲハの幼虫が親のチョウになるまでに、ミカンの木の大きな葉っぱを七十何枚食べるそうだ。七十何枚といったら、ちょっとした鉢植えのミカンの苗ではとても足りない。」
そして、アゲハチョウといっても実にいろいろな種類があり、ミカン科の木の葉を食べて育つのもあれば、セリ科や、クスノキ科、ウマノスズクサ科の草や木の葉を食物にしているのもあるということを知る。
何も知らずに飼うということ、簡単なことではないのだなと痛感。
コメント (4)
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