京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

聖徳太子に聞いてみたい

2022年06月04日 | 日々の暮らしの中で
中学校の国語の教科書に、加藤周一さんの言葉が引用されていることを知った(どこの出版社のものかはわからない)。

「ケータイ」電話を用いれば、どこにいても、友達と話すことはできる。しかし、わが身のふり方を聖徳太子に相談するわけにはいかない。
古今東西の偉人たちに、自由自在に意見を求めることは、本を読むことでしかできない。


     

聖徳太子に聞いてみたいと思えば、先ずは〈十七条の憲法〉を前にして、太子の言葉をじっくり受け止め、対話を楽しむことだろうか。太子の人となり、生き方の思想などへ、自分なりの読解が生まれれば、問の答えが導き出せるかもしれない。U君、聞きたいことって何? 


梓澤要の『方丈の孤月 鴨長明伝』。
大原から洛中を縦断し南へ、半日以上歩いて歩いて日野の里にある法界寺に着いた。この寺域の奥、つま先上がりの杣道を進んで巨岩がそそり立つ場所に、終の棲家となる庵を建てることにする。長明は50歳をいくつか過ぎている。ほんの数ページ、読み始めた。 

鴨神社に生まれながらも、不運と挫折の連続。歌道や管絃に親しんでいたが、50歳を過ぎた頃に起きた事件をきっかけに、隠者としての生活を賭ける。
小説では、折々の長明の身の処し方がどう描かれるか。そしてまた原文で、言葉の力強さを味わいなおしてみよう。

不運と挫折の連続でも、人生を豊かに生きていくコツは何なのでしょう…。長明さんに聞いてみよう。
コメント (4)
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