Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

リビアの旅 3

2007-12-02 02:24:46 | 中近東/北アフリカ
見所満載のリビア、大好きな壁画というか岩絵のこと。

アカクス山中では四駆で走り回りながらこの岩絵を見て回る。轍のほかには道もなく、当然何の標識もないのにちゃんと行き着くのだからこちらのドライバーはすごい。

 こんな岩陰を覗きに行く。

岩絵には石に刻まれた線刻画と顔料を使った彩色画があるが、絵の内容でいつ頃描かれたかの推定ができる。
 一番古いのはこういうキリンやサイ、ゾウの絵で、紀元前1万2千年から紀元前8千年、この辺りがまだサバンナだった時代のもの。

次に古いのは狩猟時代のもの。
  
 犬を使って狩をしている。
 かぶりものをした呪い師のような姿も見えるし、この時代の絵は躍動感があって素晴らしい。これが紀元前7千年から紀元前4千年頃のもの。

さらに時代が下って牧畜時代。牛を飼い、馬も登場する。
 
 
 これが今から3千年ほども昔の絵。

 これはいつの時代のものだろうか、牛のほかにダチョウのような鳥が見え、人間は不思議な服を着ている。

そして最近(と言っても2千年ぐらい前)になってラクダの登場。
 このへたくそなラクダの絵は恐らくかなり時代が下がった最近のもの。もっと古い時代に描かれた白い人物たちに重ねて描かれている。

砂漠の旅の後半にはワディ・マタンドゥーシュへ。
 このような崖が12キロも続き、ここに残る線刻画はアフリカ大陸で一番古いのだそうだ。
 確かにキリンがいて
 サイがいる。
が、ここで一番有名なのはこの不思議な絵。
 崖の上の目立つところにあって、悪魔とか言われているがよく分からないらしい。

線刻画は古いものでもよく残っているが、彩色画の方は数千年も経てば当然薄れてきて、特に最近はそのスピードが急激に加速しているのだそうだ。我々の訪問も絵の保護のためには良くないわけで、そこらへんが悩ましいところ。
でも砂漠の画廊めぐりはオタクにはやっぱり楽しいのだった。

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コメント
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