Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

アルジェリア縦断 12 ベニ・ハマッドとジェミラ

2008-01-29 17:51:22 | 中近東/北アフリカ
1月1日 ブサーダからコンスタンティーヌ

元旦なので、朝食にインスタント雑煮と乾燥餅。
このそっけなさがアルジェリアの正月にはちょうどいい。
まだ真っ暗な6時にホテル出発。
 ブサーダのホテルはイスラム風味のコロニアル建築でいい雰囲気。町にも大きなモスクや古い家があっておもしろそうだが、暗いうちの出発で何も見えないのが残念。

また北に向かって山の中のイスラム遺跡ベニ・ハマッドへ。
 
11世紀、ほんのわずかの期間だけ繁栄したというベルベル人のハマッド王朝の要塞都市。世界遺産にも登録されているが、観光客などまず来ないマイナーな遺跡。
 
だが唯一そびえる25メートルのミナレットはシンプルで美しいし、そのてっぺんに上るとモスクの柱の跡がきれいに見えて、どんなに壮麗な建物が建っていたのだろうと思う。

モスクの裏手には宮殿の跡。
 
 
壁の一部しか残っておらず、昔を想像するのはさらに難しいが、床にはモザイクの一部が残り、裏に回ると彩色タイルがたくさん転がっている。模様はなく、ブルーとグリーンの色だけ。シンプルでシックな装飾だったんじゃないだろうか。
 宮殿からの眺めも素晴らしく、なるほどここからなら周囲ににらみをきかせることができただろう。こういう誰もいない遺跡はいい。

さらに進路を北にとり、ジェミラへ向かう。
途中で見かけたマーケットはおやじワールド。
 
地中海に近づくにつれてどんどん緑が増えてくる。
 ここいらへんはアルジェリアの穀倉地帯なのだそうだ。

昼にジェミラ到着。食事をしてからローマ遺跡の観光。
2世紀頃から6世紀末まで栄えたと言う町だが、ここは立地が素晴らしい。
 なだらかな山の斜面に広がり、周りも穏やかな緑の山。防衛もしやすかっただろうが、なんと言っても景色がいい。
  
  
  
規模も大きすぎず、女性的なセンスの良さを感じる。

そのセンスの良さは博物館に入るともっとよくわかる。
 
3部屋しかない小さな博物館だが、大きな壁をぎっしり覆うモザイクは素晴らしいものばかり。神話や狩猟の場面を描いた具象的なものは技巧がすごいし、抽象的な文様はしゃれていて、カーペットにして使いたいと思わせる。

残念ながら内部は撮影禁止、写真集や絵葉書もない。
研究者と思われる人たちが寸法を記録していたので、ちゃんとした記録もまだこれからなのだろう。

ところでこの研究者の1人、同行の友人がヒジャーブをつけているのに興味を持って話しかけてきた。日本人なのにムスリマなのかと不思議に思ったらしい。趣味でつけていると言ったら余計面白がって、写真を撮って、撮って、と大騒ぎ。
 
おかげでこちらもアルジェリア美人の写真が手に入った。


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コメント (4)
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