Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

ムスタン紀行 14 シャンボチェ~ツェレ

2011-10-10 19:01:24 | チベット文化圏
8月16日

シャンボチェを出た後、サマルへの道は2通りある。
 右は往路に来た道で、ほとんど馬で行ける楽な道。
左に行くと歩きが多くなるが、途中に洞窟にうがたれた寺があるというので左手に行くことにする。

 出発してしばらくはなだらかな下り。
 やがて両側に断崖が迫ってきて、細い崖道を下ることになる。
この崖道が危険なので馬ではいけないということなのだが、我々の他に人影はなく、高い崖には鳥の鳴き声だけが響いて実に気持ちいい。

前を行くガイドが盛んに崖を指さすので目を凝らしてみると
 
ブルーシープの小さな群れがとんでもない崖の上をかけている。
しかしこんな保護色の動物を良く見つけられるものだ。

崖道をずっと下ると小さな川が流れていて、めざす洞窟はこれをちょっとさかのぼったところにある。
  
タルチョがはためく所を目指して石段を上がるのだが、高度順応しているとはいえ3400メートルの高度ではこの登りがつらい。

  
やっと到達したのがチュンシ・ランチュン・ゴンパ。
 堂守りのじいちゃんが一人住み込んでいるだけのお寺だ。

  
中に入るとかなりの大きさの洞窟の真ん中に仏画の描かれた祭壇。

しかしこの洞窟が神聖とされている理由は実はこの祭壇の裏にあって、時計回りに祭壇の周りを回ると岩肌に仏様の姿が自然に現れているという、そのような石をランチュンと言うのだ。

真っ暗な岩肌を懐中電灯で照らしてみると
 なんだかよくわからない形だったり
  明らかに人の手が入っていたり。
しかし一緒に馬を引いて来た馬子のおじさんは敬虔な仏教徒らしく、この岩肌の仏様を撫でてうれしそう。

  
グル・パドマサンババもここで瞑想したという洞窟は確かにおこもりするのにふさわしい雰囲気に満ちている。

この岩窟寺を出た後は峠まで険しい登り道が続く。
このために馬がついてきてくれたのだが、
  
目的地ははるか頭上。馬子に引かれる馬も苦しそう。

  
そしてようやく到達した峠。こんな崖を上がってきたなんて。

 お疲れのルンタ3号。
ジョムソン出発時にあてがわれたルンタ2号は体の大きい添乗員に奪われて、実は2日目からは一番体の小さいこの子の世話になっている。

 やっと登ってきた峠からはまた急な崖を下って
  
往路に来た道を逆にたどってサマルへ。

サマルからツェレへは例の崖道。
  
しかし帰路は下りなので楽勝。

トレッキング最後の夜は往路と同じ宿の同じ部屋に落ち着いた。 
 
 


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コメント
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