Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

クルド家庭料理@十条「メソポタミア」

2018-09-01 18:29:29 | 食べ歩き
自由人になられてから旅行三昧のkimcafeさんが一時帰国中。

御自ら幹事となって集合をかけてくださった、その会場が十条という、東京在住ながらいまだかつて降り立ったことのない所。
しかも「クルド家庭料理」とは、日本で唯一ではないだろうか。

場所はJRの線路脇、十条駅南口改札を出たらすぐ目の前。
  「メソポタミア」
踏切から見上げるとなぜか看板が2つのビルの双方に出ているが、1階の入り口を入るとすぐに急階段が3階まで伸びている。

手すりを頼りに上まで上がり、店に入って看板の理由を納得。
 入って右手には大きなガラスケースのあるソファ席。
 
左手にはテーブル席と厨房があって、途中に変な段があるのは2つのビルをぶち抜いてつなげたらしい。

壁にかかっているのはクルディスタンの旗。と言っても独立国ではなく、イラク国内の自治地域の旗だが
 
メニューの表紙にもある通り、クルド人はトルコ、シリア、イラクからイランまでの地域にまたがって存在し、自分たちの国を作りたい気満々なのでどの国でも紛争が絶えない。
この店内にはクルド語辞典まであって当然独立支持派だろうが、元々国家などと言う概念のないエリアの遊牧民だから前途は多難そう。

なんてことはともかく、テーブルに着くとまずはお水がやって来て、アルコールもOKのドリンクメニューからヨーグルト・ドリンクをお願いすると
 こんな素敵なカップでやってきた。

本日のメンバー総勢6名が揃ったところで単品メニューからめぼしいものを注文させてもらうと
 
まずはオクラの煮物とインゲンの煮物。どちらもトマト煮だが、看板に「クルド家庭料理」とある通り、いかにも家庭的な優しい味付けで飽きない味。
 こちらは「ムサカ」。と言ってもギリシャのように挽肉やベシャメルソースは使わないナスとピーマン、トマトの煮込みで、ほんのちょっと唐辛子のピリ辛も感じられる。レバノン料理のムタバルのように冷たいのかと思ったら温かいのが意外。
 ケチャップライスのように見えるこれは「キューリとトマトのクスクスピラフ」という説明で「クスル」と言うそうだが、こちらは冷たくてトマト味のライスサラダみたい。クスクスの食感が独特で、さっぱり味が今の時期にピッタリ。

そしてメインディッシュはケバブ。
  
薄焼きナンの下に羊と鶏、あとは羊の内臓かな、4本の串が隠れていて、串はこうやってはずすのよ、とクルド人のお母さんが実演してくれた。この適度に肉汁のついたナンでケバブをつまんで食べると、スパイスの加減もよくてうまーい。
 挽肉のケバブはちょっとピリ辛。ピーマン、トマトの下に敷かれたスマックであえた玉ねぎがおいしくていくらでも食べられる。

トルコ南部、ガジアンテップ出身というクルド人お母さんの料理はどこがトルコ料理と違うのかわからないが、どれも味付けがちょうどよくてとてもおいしくて大満足。

食後にデザートの「レワニ」なるものを頼んだら
 これは中東らしく激甘。

飲み物は素敵なカップで登場したこちら。
 
蓋つきのデミタスカップはかわいいけど、銀製なので蓋も取っ手もすごく熱いのが玉にキズ。
中に入っているのはなんとピスタチオ豆を炒ったコーヒー。
ピスタチオの産地であるトルコ南部で商品にならない豆の利用法として生まれたものだそうだが、飲んでみると香りのあまりないコーヒーという感じでピスタチオの風味は感じない。
すごくおいしいというわけではないが、これはちょっと他では飲めないだろう。

と言うわけでおいしい料理と共にkimcafeさんの鯨漁体験などの話で盛り上がった会。
他のメンバーのスリランカやカンボジア、スペインの話もまだ聞きたかったし、kimcafeさん、また集合をお願いします。
「メソポタミア」では予約すればうさぎの丸焼きや羊の頭の丸焼きも食べられるそうですよ。


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コメント (7)
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