昨年7月に予定されながら延期になっていた東京国立博物館の「鳥獣戯画展」、ようやく開催になったので早速行ってきた。
前回、2015年に全巻展示された時はものすごい長蛇の列でとても行く気になれなかったが、今回は人数制限付きで日時事前予約制。海外の大きな展覧会では以前から行われていたことがコロナのおかげでようやく日本にも導入されたわけで、こういうプレッシャーがなければ変えられないところがいかにも日本のお役所っぽい。
予約した1時間のスロット内に行けばいいので30分経ったところで行ってみたが
平成館前にはまだ行列。一度にどっと入館しないよう調整しているためで、ここで10分弱待っただろうか。
会場に入っての目玉はもちろんおなじみのウサギやカエルが登場する甲巻。
これに今回は動く歩道に観客を乗せて一定速度でさばくという画期的展示法を採用しているのだが、この歩道に乗るまでにまた15分ほど並ばなければならない。
しかし絵の前まで到達すれば観客は全員行儀よく一列に並んで停滞する人も割り込む人もいないし、歩道の動く速度もよほど入念に調節したのだろう、すぐ近くの絵巻物をかなりしっかり見られて、この展示法を考えた人はえらい!
甲巻は筆の躍動感が素晴らしく、動物たちの表情が見ているだけでこちらまで笑ってしまうほど生き生きしている。周りに描かれた草木も美しくて、これはさすが国宝。
動く歩道を降りた後には乙丙丁が通常展示されているのだが、こちらを見ると甲巻との質の差がはっきりわかる。
乙巻の馬や牛の表情は面白く、想像上の動物も楽しいが、丙巻の動物たちは甲巻の筆に比べるとダイナミックさがないし、丁巻などはまるで落書きのように大雑把な筆致。これはこれで味があると言えばあるが。
この後は断簡が5枚の他は摸本が続き、最後の部屋は明恵上人関連の書などが多いのでサクッと見てしまって、いつもは2時間ほどもかかる特別展を1時間で終了してしまった。
出口にはショップがあって、ここはいつも以上の大盛況。当然素通りはできなくて
何種類もあるマスクの一つに
ミッフィーと高山寺のうさぎコラボの扇子なんて買ってしまった。
展覧会の後はトーハク仲間のtrintrinさんと合流して、上野駅近くの晴々飯店でランチ。
以前来た時に気になった「成都オールスターセット」とおいしかったリアル回鍋肉を二人でシェア。
成都オールスターはどれも花椒の香りがとても良くて、麻のしびれはあるが辣は心配したほど辛くなく、汁なし担々麺はモチモチ、御飯がすすむ麻婆豆腐はこの店で一番人気のようだが、それより酸味が効いた麻辣水餃子が気に入って、次回はこれにしようとまた来る気満々。
trintrinさん、またトーハクでデートしましょ。
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