この春に大多喜へ竹の子を食べに行った時、そろそろ海外へ出てもいいんじゃないかという話になり、3人でバリ島へ行こうということになった。
航空券を検索するとマレーシア航空が往復75,000円とお得、すぐに買ったがその後は減便に次ぐ減便で3回もフライト変更、それでもやっと出発の日を迎えることができた。
2022年7月8日~15日 バリ島ウブドの旅
7月8日
8時半に成田空港で同行のTrintrinさんと合流。
マレーシア航空のカウンターに並んでいるのはインド人家族ばかり。「チェンナイ、チェンナイ言ってた」とかで乗り継ぎに都合がいいらしい。
ガラガラの空港は保安検査も楽々、まして顔認証になった出国審査はあっという間に通過してしまう。
お買い物エリアにも当然人は少なく、シャネルなどは閉店していて免税店の化粧品売り場も品物が少ない。
そこでJLのラウンジのダイニングエリアに直行すると
ビュッフェ形式だったものが今はすべてオーダー式になってトレーで渡される。
となれば食べないわけにはいかないビーフカレー、鶴丸見ながらこれを食べるのも久しぶりだ。
これから搭乗する国旗柄のマレーシア航空を見ながらゲートに到着すると既に搭乗案内が始まっていて人も少ない。
乗り込んでみればその理由も納得、290席あるA330-300が今日は60人しか客がいないと言う。
「今日はお客様より貨物をいっぱい積むために大きな機材にしてま~す」とは夜会巻きの作り方まで教えてくれた日本人CAさん。「忙しい所、邪魔してごめんね」と言ったら、「いいえ~、こ~んな具合ですから」と余裕ありすぎのCAさんは楽しい。
機内ではこんなものが配られ、マスク着用必須とのアナウンスあり。
がほとんど機材の見えないT3を横目に飛び立てば座席は変わり放題で周りには他の人もろくにいない。
飲み物サービスの後の昼食もすぐに配られて、本日はフィッシュカレーを選択。
見た目はぱっとしないがこれがご飯によく合っておいしく、前回学んだ通り、マレーシア航空は魚が〇。キヌアサラダもミルクプリンもおいしかった。
お腹が膨れたら昼便なので映画三昧。
まずは渋い所で
The Outfit
この映画、日本公開は未定のようだがマーク・ライランス扮するイギリス出身の仕立て屋が主人公。
シカゴで店を開いているがアイリッシュマフィアの金の受け渡し場所に使われていて、ボスの息子が抗争相手に撃たれて担ぎ込まれたことから面倒に巻き込まれ、自分の命を守るためにマフィア相手と丁々発止のやり取りをする羽目になる。
その過程で仕立て屋の過去がわかってきたり、どんでん返しが何回もあるのだが、舞台はすべて夜の紳士服店内。限られた暗いスペースでほとんど二人か三人の芝居が続くので舞台劇のよう。
イギリス紳士だけれど実は、というあたりもマーク・ライランスだからこその凄みがあって、彼が主演でなければ成立しないような映画。となると渋すぎて日本での公開は難しいかもしれない。
どんでん返しの切れもいまいちかも。
続いてもまた渋いイギリス映画。
The Last Bus 「君を想い、バスに乗る」
既に日本公開されているとは知らなかったが、年老いて奥さんに先立たれた超高齢の主人公がスコットランドの北の端から訳あって大昔に離れた故郷コーンウォールのランズエンドまで旅する話。
このJohn O'GroatsからLand's Endまで1300㎞の縦断ルートはイギリスでは人気のコースらしいが、高齢の主人公は無料パスがあるのですべて公営バスを乗り継いでいくのだ。
その旅の間に回想シーンがあって旅の理由などが徐々に明かされる展開は定石通りだが、乗り合わせた人たちが折々スマホで主人公の様子をSNSに上げて、次第に有名になってしまう所が今風。ただしだからと言って大騒ぎをしたり、干渉したりする人がいないのはイギリス風。これがアメリカ映画だったら全く違う扱いになるだろう。
主演のティモシー・スポールはBBCのドラマやイギリス映画でよく見る顔。まだ60代なのだが90歳に扮してこれがまたうまい。心もとない歩き方など、90を超えた自分の父親を見るようでひやひやしてしまった。
イギリスの風景も魅力的だけれど、旅が終わった後のカタルシスがないのはちょっとつらい。
この後は「ベルファースト」を見てイギリス映画3本立てにしようかと思ったが、アイルランド訛りは字幕なしでは無理と断念。
4席で寝転がって本など読んでいたら軽食の時間になって
しかしこのパンはパサパサ、中の卵だけいただいた。
パイロットの見事なテクニックでクアラルンプール空港に定時の16:45に到着。
マレーシア航空のA380が2機並んでいたけれど、ずっとお休み中だろうか。
ターミナルに入るといつも人で一杯だったここも閑散、お店もシャッター通りと化していて寂しい限り。
さて、バリ島への飛行機は明朝だけれどマレーシアに入国するのは面倒なので今日はトランジットホテルに予約を入れてある。その前にゆっくりと夕食をいただこうとマレーシア航空のラウンジへ。
やって来たのは本館側のRegional Lounge。
あまり広くはないラウンジだけれど、中途半端な時間だったのか他にほとんどお客さんはなし。
飲み物などいただいてくつろごうとふとテレビに目をやると
なんで今頃安倍晋三?
と思って目を凝らすと「死亡」と出て、それがやがて「殺害」になり「暗殺」となって仰天。
この日はCNNもBBCもこのニュース一色。死亡直後では批判的なことは言わないのは東西同じだけれど、「銃規制の厳しい日本で、まして政治家の殺害は珍しい」という伝え方が多かった。
こんなニュースを見ながらも食べ物を物色。
小さいラウンジの割には意外に充実していて、しかし結局チキンフォーで軽く済ませる。
19時近くなったところでサテライト側に戻って、コンコースの一番端にあるホテルへ。
トランジットホテルの Sama Sama Express。
長~い廊下を歩いてたどり着いた部屋、カーテンを開けるとまったくの壁だったけれど、おかげで静かでよく眠れた。
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