5月5日 続き
さて、イラン滞在の最後に向かったのはこれまで10日間、我々を案内してくれていたガイドさんの家。
出発前からどこかでイラン料理を教わりたいとリクエストをしていたのだが、結局ガイドさんが料理するところを見せてご馳走してくれることになったのだ。
ガイドさんのお住まいはテヘラン北西部、まだ新しいアパートの立ち並ぶ閑静な住宅地。
2階にあるお部屋の玄関を開けるとすぐに10畳ほどの居間。
その先、ベランダに面した方が部屋の幅いっぱい台所になっている。本来は調理台のある方だけが台所だったものを改装したそうで、日本では見ない間取りだがとても使いやすそう。
他に寝室が一つとバス、トイレ。
ベランダからはミラード・タワーも見えて、とても快適そう。
ずっと我々と一緒だったので昨晩しか準備する時間がなかったと言いつつ、下準備したチキンとナスをオーブンに入れてちょっと一休み。
サモワールで紅茶を入れて、PCに入った家族の写真など見せてくれる。
なんでも彼女の家族は1ヶ月に一度はお母さんの家に集まるそうで、叔父さんやら叔母さんやらいとこやら、ざっと2,30人はいる。その食事を女性たちで準備して、食べる時は同じ部屋でも男女に分かれて摂るそうだが、きっちりヒジャブ姿のおばさま方から何もかぶらないいとこまで、なるほどこれが現在のイランか、と面白い。
きっちりイスラム風の結納式の写真も見せてくれたけど、派手だったらしい結婚式の写真を見せてくれなかったのは恥ずかしかったのかな。ウェディングドレス姿はこの時ばかりは男性にもお披露目するらしいが、髪は隠すのかと聞いたら、「そんなことしませんよ、セットするのにすごくお金かけるんですから」って面白すぎる。
そうこうしているうちに旦那様が帰宅。
なんでも我々のために早退してくれたそうで恐縮するが、すぐに料理に取り掛かる。
その手つきや手際の良さを見れば普段から料理をしていることがわかる。
運転手氏も「僕は料理うまいよ」と言っていたし(ガイドさんは「食いしん坊だからよ」なんて言っていたけど)、イラン人男性は料理なんてしないと思っていたのでちょっとうれしい驚き。
やがて次々に完成するお料理。
まずは焼きナスをカシュク・ソースという濃厚で酸味のあるヨーグルトで煮込んだもの。乾燥ミントとサフラン水もちょっと入れ、さらに油で炒めた乾燥ミントをのせると香りがよく立つ。
チキンはスパイスの使い方が面白く
ナスのトマト味炒めに卵を落とした料理は旦那さんのお母さんの得意料理とか。
シラーズ・サラダには乾燥ミントとオレガノが入り
きゅうりのヨーグルトサラダにも乾燥ミントを使うが、さらにカレントが入るのが面白い。
台所には炊飯器もあるが、これを使わずお鍋でご飯を炊くのは旦那さんの担当。
それというのもおこげが大好きだからだそうで、なるほど見事な炊き上がり。上には軽く炒めたゼレシュクをガイドさんがかわいく盛りつけた。
そしてすべて揃った食卓がこちら。
野菜が豊富で優しい味付けのお料理ばかり。
「時間がないので煮込み料理が作れなかった」とガイドさんは残念がっていたが、短時間でこれだけ用意していただいただけでも大変。我々「レストランの代表的なメニューはほぼ食べた」そうだが、やはり噂通りイランのおいしいものは家庭にあるらしいと実感できた。
美味しい食事をいただいてまるで友達の家に来たようにすっかりくつろいでしまったが、そろそろ空港に向かわなければならないということで、片づけも手伝わずに食い逃げ。
夕焼けのきれいなイマーム・ホメイニ国際空港でお世話になったガイドさん、運転手さんといよいよお別れ。
運転手さんには別れ際、「3人で食べて」と大きなクッキーの箱までいただいてしまって、イラン人のホスピタリティーには最後まで感動させられた。
テヘランを定刻の23時30分に出発、ドーハ乗り継ぎで5月6日、定刻より30分遅れの18時20分に成田到着。
今回も長い旅行記になってしまったが、それだけ中身の濃い初イランだった。
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さて、イラン滞在の最後に向かったのはこれまで10日間、我々を案内してくれていたガイドさんの家。
出発前からどこかでイラン料理を教わりたいとリクエストをしていたのだが、結局ガイドさんが料理するところを見せてご馳走してくれることになったのだ。
ガイドさんのお住まいはテヘラン北西部、まだ新しいアパートの立ち並ぶ閑静な住宅地。
2階にあるお部屋の玄関を開けるとすぐに10畳ほどの居間。
その先、ベランダに面した方が部屋の幅いっぱい台所になっている。本来は調理台のある方だけが台所だったものを改装したそうで、日本では見ない間取りだがとても使いやすそう。
他に寝室が一つとバス、トイレ。
ベランダからはミラード・タワーも見えて、とても快適そう。
ずっと我々と一緒だったので昨晩しか準備する時間がなかったと言いつつ、下準備したチキンとナスをオーブンに入れてちょっと一休み。
サモワールで紅茶を入れて、PCに入った家族の写真など見せてくれる。
なんでも彼女の家族は1ヶ月に一度はお母さんの家に集まるそうで、叔父さんやら叔母さんやらいとこやら、ざっと2,30人はいる。その食事を女性たちで準備して、食べる時は同じ部屋でも男女に分かれて摂るそうだが、きっちりヒジャブ姿のおばさま方から何もかぶらないいとこまで、なるほどこれが現在のイランか、と面白い。
きっちりイスラム風の結納式の写真も見せてくれたけど、派手だったらしい結婚式の写真を見せてくれなかったのは恥ずかしかったのかな。ウェディングドレス姿はこの時ばかりは男性にもお披露目するらしいが、髪は隠すのかと聞いたら、「そんなことしませんよ、セットするのにすごくお金かけるんですから」って面白すぎる。
そうこうしているうちに旦那様が帰宅。
なんでも我々のために早退してくれたそうで恐縮するが、すぐに料理に取り掛かる。
その手つきや手際の良さを見れば普段から料理をしていることがわかる。
運転手氏も「僕は料理うまいよ」と言っていたし(ガイドさんは「食いしん坊だからよ」なんて言っていたけど)、イラン人男性は料理なんてしないと思っていたのでちょっとうれしい驚き。
やがて次々に完成するお料理。
まずは焼きナスをカシュク・ソースという濃厚で酸味のあるヨーグルトで煮込んだもの。乾燥ミントとサフラン水もちょっと入れ、さらに油で炒めた乾燥ミントをのせると香りがよく立つ。
チキンはスパイスの使い方が面白く
ナスのトマト味炒めに卵を落とした料理は旦那さんのお母さんの得意料理とか。
シラーズ・サラダには乾燥ミントとオレガノが入り
きゅうりのヨーグルトサラダにも乾燥ミントを使うが、さらにカレントが入るのが面白い。
台所には炊飯器もあるが、これを使わずお鍋でご飯を炊くのは旦那さんの担当。
それというのもおこげが大好きだからだそうで、なるほど見事な炊き上がり。上には軽く炒めたゼレシュクをガイドさんがかわいく盛りつけた。
そしてすべて揃った食卓がこちら。
野菜が豊富で優しい味付けのお料理ばかり。
「時間がないので煮込み料理が作れなかった」とガイドさんは残念がっていたが、短時間でこれだけ用意していただいただけでも大変。我々「レストランの代表的なメニューはほぼ食べた」そうだが、やはり噂通りイランのおいしいものは家庭にあるらしいと実感できた。
美味しい食事をいただいてまるで友達の家に来たようにすっかりくつろいでしまったが、そろそろ空港に向かわなければならないということで、片づけも手伝わずに食い逃げ。
夕焼けのきれいなイマーム・ホメイニ国際空港でお世話になったガイドさん、運転手さんといよいよお別れ。
運転手さんには別れ際、「3人で食べて」と大きなクッキーの箱までいただいてしまって、イラン人のホスピタリティーには最後まで感動させられた。
テヘランを定刻の23時30分に出発、ドーハ乗り継ぎで5月6日、定刻より30分遅れの18時20分に成田到着。
今回も長い旅行記になってしまったが、それだけ中身の濃い初イランだった。
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