文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

書評:舞台芸術への招待

2014-02-04 07:01:03 | 書評:学術・教養(人文・社会他)
舞台芸術への招待 (放送大学教材)
クリエーター情報なし
放送大学教育振興会


 放送大学のテキスト「舞台芸術への招待」(青山昌文ほか:放送大学教育振興会)。演劇、バレエ、ダンスから能、歌舞伎、人形浄瑠璃など内外の舞台芸術について、歴史、特徴などについて解説したものである。

 舞台芸術というのは、値段が高く、敷居も高くというイメージがあるので、いくつかの例外を除けば、こRまで実際にもほとんど観たことはないし、これに関係する本も読んでこなかった。しかし、最近は歳のせいか、こういった方面にも興味が向いて、時折テレビで放映されている我が国の古典芸能に関する番組なども視るようになった。ただし、視ていてもなかなか興味が持続できないのではあるが(笑)。

 興味が持続できない一因として、その舞台芸術に関する知識が不足しているということが挙げられるだろう。今舞台で演じられていることの背景にはどんな思想が隠れているのか。この出し物の見どころはどういうところか。舞台芸術を楽しむためには、そういった事に対する最低限の知識が必要なのだ。

 本書は、放送大学のテキストとして作られたものであり、広義の回数に合わせて全部で15章に渡り、冒頭でも述べたように、多くの舞台芸術について解説している。最低限この程度知っておけば、舞台芸術を鑑賞する際の楽しみ方はずいぶん変わってくるのではないかと思う。

 ひとつ残念なことがある。本書は放送授業で使われることを前提としているためか、写真やイラストが殆ど入っていないのである。例外的に入っているイラストは、なぜかバレエの基本5ポジションを示したものだ。やはり、舞台芸術がどんなものかということを知るには、視覚に訴えるのが一番分かりやすいだろう。

 ともあれ、舞台芸術は知識だけ付けても、それだけではあまり意味がない。やはり実際に観なくてはいけないのだ。地方在住なので、なかなかそういった機会はないのだが、チャンスがあれば実際に観てみたいと思う。しかし、あのチケットの高さはなんとかならないものか・・・。 

☆☆☆☆

※本記事は「本の宇宙」と同時掲載です。

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