こんばんわ。
昨日は沢山のポチをいただきありがとうございました。
このところ貨車ネタがちょっとしたブームになっているようなので、今日もちょこっと語っちゃいます。
皆さんは、貨車のブレーキについてどのくらいご存知ですかね?電車や気動車、客車については雑誌などでも取り上げられますので、どのようにしてブレーキが動作するか位はご存知かと思います。
貨車についても走り装置の区分で言うブレーキは基本的に同一ですが、手ブレーキとなると、せめて旧型客車を知っている世代の方でないと、ピンと来ないかもしれませんね。
貨車は電車や客車などと違い、突放入換やハンプ入換などの動作を伴いますし、どの貨車も単独で留置する可能性がありますので、各車両に手ブレーキが付いています。
貨車のブレーキの役割は大きくは3つに分けられると思います。
1つは、列車として走行の際、機関車からの指令で減速或いは停止の際の緊締による転動防止。
2つ目は、入換時における減速又は停止の手段。
3つ目は、留置の際の転動防止。
ちなみに、電車・気動車は運転席のある車両、客車は「フ」や「ニ」の付く車掌室が付いた車両に手ブレーキを備えています。ただし、貨車とは違い、入換時に減速装置として想定しているわけではありません。
また、手ブレーキの基本構造としては、3つの形態に大別されます。
1つ目は、ハンドブレーキ。貨車の台枠上に添乗するスペースを有し、丸いハンドルをクルクルと回すことによりチェーンを巻き取り、機械的に車輪を締め付ける方式。
2つ目は、側ブレーキと呼ばれる、ブレーキてこに体重を掛けることにより、機械的に車輪を締め付ける方式。
3つ目は、床下設置のハンドブレーキ。構造は1つ目のハンドブレーキと同一ですが、手ブレーキの取り付けスペースなどの構造上の都合で床下に付いているハンドルを水平方向に回して機械的に車輪を締め付ける方式。このタイプは、床下のブレーキハンドルをしゃがんで回すことになり、もちろん添乗装備をしていないため、突放禁止(もちろんハンプ通過も)となっています。※ただし、添乗可能な貨車と同一行動で入換を行う場合は、添乗可能な貨車でブレーキを操縦することができるので、ハンプ通過や突放入換も可能となっています。
前置きが長くなってしまいましたが、今日は2つ目の「側ブレーキ」について写真をご覧いただきながら語ってみます。
ワム80000で例示いたしますが、斜めに上に向かっている棒がブレーキてこになります。上端に置くに押し込んで引っ掛かる部分があり、これを「受け」と言います。走行中に不用意に下に落ちないようになっているわけですね。これは、ブレーキがかかっていない状態を示しています。
こちらは、逆に下に落ちてブレーキが掛かっている状態を示します。
受けに収まっている状態から少し上に上げ、手前に引き出すと、白いガイドに沿って下に落ちます。見にくいですが、ガイドにはギザギザが付いており、これに引っ掛かるツメを添乗側にひっくり返すとツメが咬むようになり、てこに体重を掛けることによって下方に固定され、てこの作用でブレーキが掛かるわけです。
ちなみに、ブレーキを外す時は、ツメに付いたおもりを反対側にくるっと回し、体重を掛けるとツメが外れ、てこが開放されます。
入換の際は、このような動作を1回1回繰り返しながら行われるわけですね。
こちらは参考までにチキ6000の例示です。左側面の手前から少し入ったところに添乗ステップと取っ手があります。上部に構体が無いため、取っ手が貨車の床部分から上に立ち上がっています。これは、荷役を行う時に取っ手を破損してしまう恐れがあるため、ピンを抜くと床面と同じ高さに収納できるようになっています。
ワムやトラのように側板に取っ手が付いていると、ぶら下がり乗りができるので楽なのですが、このタイプは股下くらいの高さの取っ手に掴まって添乗することになるため、後傾姿勢となって非常にバランスも悪くなり、長時間の添乗はキツくなります。
お気付きかもしれませんが、ブレーキ装置に掛かる部分は取っ手やステップなどが白く塗装されています。これは、黒色が中心の貨車の中でブレーキの位置を視認しやすくするための措置です。入換手から見れば、常に命がけの作業となりますので、この部分は非常に大きなポイントになるわけです。
ちなみに、冷蔵車のように車体が白の貨車についてのみ、ブレーキの取っ手を黒く塗っています。白に白では判らなくなりますからね。
言葉で説明するのは非常に難しいですね。
現在はハンプ・突放入換がなくなってしまいましたので、貨車を減速させる目的で手ブレーキを扱うことはなくなってしまったと思います。したがって、留置の際の転動防止の手段ということになってしまいましたね。
もし、貨車を自由にいじらせてくれるところがありましたら、ブレーキの動作を実演したビデオでもアップしたいところですね(笑)。
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昨日は沢山のポチをいただきありがとうございました。
このところ貨車ネタがちょっとしたブームになっているようなので、今日もちょこっと語っちゃいます。
皆さんは、貨車のブレーキについてどのくらいご存知ですかね?電車や気動車、客車については雑誌などでも取り上げられますので、どのようにしてブレーキが動作するか位はご存知かと思います。
貨車についても走り装置の区分で言うブレーキは基本的に同一ですが、手ブレーキとなると、せめて旧型客車を知っている世代の方でないと、ピンと来ないかもしれませんね。
貨車は電車や客車などと違い、突放入換やハンプ入換などの動作を伴いますし、どの貨車も単独で留置する可能性がありますので、各車両に手ブレーキが付いています。
貨車のブレーキの役割は大きくは3つに分けられると思います。
1つは、列車として走行の際、機関車からの指令で減速或いは停止の際の緊締による転動防止。
2つ目は、入換時における減速又は停止の手段。
3つ目は、留置の際の転動防止。
ちなみに、電車・気動車は運転席のある車両、客車は「フ」や「ニ」の付く車掌室が付いた車両に手ブレーキを備えています。ただし、貨車とは違い、入換時に減速装置として想定しているわけではありません。
また、手ブレーキの基本構造としては、3つの形態に大別されます。
1つ目は、ハンドブレーキ。貨車の台枠上に添乗するスペースを有し、丸いハンドルをクルクルと回すことによりチェーンを巻き取り、機械的に車輪を締め付ける方式。
2つ目は、側ブレーキと呼ばれる、ブレーキてこに体重を掛けることにより、機械的に車輪を締め付ける方式。
3つ目は、床下設置のハンドブレーキ。構造は1つ目のハンドブレーキと同一ですが、手ブレーキの取り付けスペースなどの構造上の都合で床下に付いているハンドルを水平方向に回して機械的に車輪を締め付ける方式。このタイプは、床下のブレーキハンドルをしゃがんで回すことになり、もちろん添乗装備をしていないため、突放禁止(もちろんハンプ通過も)となっています。※ただし、添乗可能な貨車と同一行動で入換を行う場合は、添乗可能な貨車でブレーキを操縦することができるので、ハンプ通過や突放入換も可能となっています。
前置きが長くなってしまいましたが、今日は2つ目の「側ブレーキ」について写真をご覧いただきながら語ってみます。
ワム80000で例示いたしますが、斜めに上に向かっている棒がブレーキてこになります。上端に置くに押し込んで引っ掛かる部分があり、これを「受け」と言います。走行中に不用意に下に落ちないようになっているわけですね。これは、ブレーキがかかっていない状態を示しています。
こちらは、逆に下に落ちてブレーキが掛かっている状態を示します。
受けに収まっている状態から少し上に上げ、手前に引き出すと、白いガイドに沿って下に落ちます。見にくいですが、ガイドにはギザギザが付いており、これに引っ掛かるツメを添乗側にひっくり返すとツメが咬むようになり、てこに体重を掛けることによって下方に固定され、てこの作用でブレーキが掛かるわけです。
ちなみに、ブレーキを外す時は、ツメに付いたおもりを反対側にくるっと回し、体重を掛けるとツメが外れ、てこが開放されます。
入換の際は、このような動作を1回1回繰り返しながら行われるわけですね。
こちらは参考までにチキ6000の例示です。左側面の手前から少し入ったところに添乗ステップと取っ手があります。上部に構体が無いため、取っ手が貨車の床部分から上に立ち上がっています。これは、荷役を行う時に取っ手を破損してしまう恐れがあるため、ピンを抜くと床面と同じ高さに収納できるようになっています。
ワムやトラのように側板に取っ手が付いていると、ぶら下がり乗りができるので楽なのですが、このタイプは股下くらいの高さの取っ手に掴まって添乗することになるため、後傾姿勢となって非常にバランスも悪くなり、長時間の添乗はキツくなります。
お気付きかもしれませんが、ブレーキ装置に掛かる部分は取っ手やステップなどが白く塗装されています。これは、黒色が中心の貨車の中でブレーキの位置を視認しやすくするための措置です。入換手から見れば、常に命がけの作業となりますので、この部分は非常に大きなポイントになるわけです。
ちなみに、冷蔵車のように車体が白の貨車についてのみ、ブレーキの取っ手を黒く塗っています。白に白では判らなくなりますからね。
言葉で説明するのは非常に難しいですね。
現在はハンプ・突放入換がなくなってしまいましたので、貨車を減速させる目的で手ブレーキを扱うことはなくなってしまったと思います。したがって、留置の際の転動防止の手段ということになってしまいましたね。
もし、貨車を自由にいじらせてくれるところがありましたら、ブレーキの動作を実演したビデオでもアップしたいところですね(笑)。
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