同じ内容を綴っても、文体や表現方法で、読む側が受けるイメージは、まったく違う。
わたしは、苦手な文体がある。
それは、「・・・だ」という意味のところを「・・・でございます」と表現するもの。
会話文で、ほんのちょっと出てくるなら、まだしも、文頭から文末まで、説明文をそれで貫き通してあるもの。
「・・・です」でも、もちろんOK。これは一般的で王道。
「・・・だよ」「・・・だね」「・・・なんだよね」「・・・ね」「・・・だわ」「・・・よ」「・・・なの」
「・・・でっせ」「・・・だぜ」「・・・じゃ」「・・・だな」なんてのも、あり。
全編を「・・・でございます」という表現は、どんなに内容が面白く興味があったとしても、
背筋が寒くなってしまう。
わたしが、そうとう下品だからだろう。
というか、まえに、その文体で綴られた、女性のドM趣味の婚外恋愛(W不倫)ブログがあり、(今もあるかも)
(不幸にも)怖いもの見たさに、読んでしまった。
ものすごい不快感に襲われ、吐き気、めまい、冷や汗が出るほどだった。(→誇張表現・傾向あり)
その時のトラウマが消えず、「・・・ございます」と延々続くと、オエオエしてしまう。
ご主人様に仕える身というドMシチュエーションから、そういう文体を好んで使っておられ、
充分、(気持ち悪い、趣味悪い、俗悪な)効果は出ていた。
その道の方からすると、人の趣味にあれこれ、いちゃもんをつけるな、と迷惑顔だろうけれど。
「お嫌な方は、読まないでください。18歳以下の方は、読んではいけません」
と注意書きが、真っ赤な色の文字で、最初に警告として表記されていたにも拘らず、
あえて、それを承知で読んだ、わたしも、悪い。
「注意!!ペンキ塗りたて!!」
→知らないなら仕方ないが、あえて座る人、さわる人は、いないだろう。
「注意!!床が濡れています!!」
→いつも、なにもなくても滑りそうなわたしには、これは、ありがたい親切な警告。
「注意!!熱湯の取り扱いにはご注意ください」
→カップめん、冷まして食べてます。
と、話がいつものように、脱線。
で、話を戻すと・・・
その「・・・でございます」のブログ(Mではない方)の文章の最後あたりに、くだけた表現がひょこっと出てくると、ほっとする。
これは、ひょっとして効果を狙っている?
でも、もう、最後までガマンして読むには、「ございます毒気」に当てられすぎで、パワーが消滅し、読む気がしない。
サッカリンと、蜂蜜、砂糖、甘味料を入れすぎた食品のよう。
一昨日、「十三人の刺客」【主演;高橋克典、坂口憲二、釈由美子】を新歌舞伎座で観た帰りに食べた、
ストロベリーパフェのよう。
甘すぎる苺ジャム、甘すぎるアンコをぎゅーぎゅー詰め込み、甘い甘いシロップみたいなものを入れてアイスクリームをのせ、
さらにその上の生クリームには、ものすごく甘い黒糖シロップをドバドバかけ、
さすがのパフェ好きのわたしも、完食は断念し、残したシロモノ。
ちなみに、そのパフェは、950円だった。
余談だが、当日のお昼に、役者(刺客の一人)が発病し、
夜の部は、15分遅れで開演したものの、急きょ、12人の刺客で、公演を乗り切った。
と、またまた大脱線。
たかが、文体、されど文体。
(ひとのこと、言えませんが・・・)