先日、ソフトバンクグループの会長兼社長である孫正義氏が、今後4年間で1000億ドル(約15兆円)を米国で投資し、少なくとも10万人の雇用を創出する計画を発表しました。
トランプ次期大統領と共同記者会見を行った様子がテレビでも伝えられていましたが、両者の喜色満面の様子は、何だか誇らしいようなものを感じてしまいました。
かつて、バブルの頃だったと思うのですが、何かの対談かインタビューで、当時の投資規模の凄まじさを、「最近は、豆腐屋でもあるまいし、『一丁(1兆円)、二丁(2兆円)ですよ」と語っていたことが思い出されました。
わが国に、こうしたスケールの人物がいらっしゃることに誇りを感じますが、その一欠片(カケラ)でも二欠片でもいいですから、わが国に落してくれないかと、うらめしさも感じてしまいました。
前回トランプ氏が大統領に就任したときにも、500億ドルの投資を行ったようですので、孫氏はトランプ氏の経済政策に相当の期待を寄せている結果なのでしょう。
トランプ氏については、さまざまなスキャンダルも伝えられていますし、現実にいくつかの裁判を抱えての選挙戦でしたが、それに勝ち抜いたのには、熱烈なファンばかりでなく、「何かやってくれるのではないか」という魅力を感じる人も少なくないという結果の勝利だったような気もします。
実際に、勝利が決まるや否や、戸惑いを見せる人たちを尻目に、強烈な存在感を示しています。その存在感の多くが、一般常識を遙かに超える関税であったり、強硬な制限であったり、恫喝に近い要求であったりしますが、トランプ氏が発言すると、「冗談でしょう」と聞き流すことが出来ない迫力を感じます。
きっと、何もかも計算ずくなのでしょうが、熱烈なファン層にとっては、そのあたりがたまらないのでしょうね。
また、トランプ大統領夫妻は、安倍元首相夫人の昭恵さんをフロリダの自邸に招待され、その様子についてメラニア夫人は、三人での写真と共に、「私たちは、亡き安倍元総理大臣を懐かしく思い起こし、彼のすばらしい功績をたたえた」と投稿しています。
石破首相はじめ、多くの国の首脳たちが面談を望んでいると伝えられている中で、おそらく分刻みの多忙な時間を割いて昭恵夫人を迎えられたと思うのですが、単純すぎるかもしれませんが、トランプ氏といえども血の通ったあたたかな人間なのだ、と強く感じました。同時に、各地で混乱を極めている悲惨な戦いを、少しは沈静化へと導いてくれるのではないかと、希望のようなものを感じました。
「過ぎたことは夢、来るものは希望」という言葉を見たことがあります。アラブの諺だそうですから、私などが感じるのとは少し違う意味合いを持っているのかもしれません。
過ぎたこととはいえ、罪人は罰を受けるべきですし、悪さをしたと自覚する部分は修正すべきですが、過去は過去、拘りすぎることは考え物です。やってくるものがすべて希望に満ちたものだという純粋な心根は、すでにどこかに置いてきてしまっていますが、明日という日に願いを懸ける気持ちは大切にしたいと思います。
今年も、あと十日あまり、年賀状はまだ手付かずですし、年の瀬という実感もまったく感じておりません。しかし、月日は確実に流れています。
何が出来るわけでもなく、どうしても為さなければというほどの事も持っていませんが、やはり、この十日ほどは重みがあるような気もします。
「来るものは希望」と感じられるように、今年の澱(オリ)は少しでも洗い流しておくことにしますか・・。
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