商店街は、かつて買い物客で混雑したが、今や、都市観光や散歩が多い。ぶらぶらあるき、自転車も多く、田の字地区の中で地図を片手に、角の通り表示(東洞院、錦など)で確かめている方が多い。
四条は片側1車線でトランジット・モールとなっており、バスが停車すると回避できず渋滞している。タクシーや配送の溜りはあるが、交通機関への乗換え優先だ。
銀座で楽しいのは、広い歩道がまっすぐで旧都電の御影石を敷き詰め風格があり単純だ。しかも、タクシーの使いやすく、いかにもという車も停まる。向こう側の景色と通りのヴィスタが楽しめる。(看板規制は京都が一番、銀座では袖看板と正面低層部の作り込み意匠が煩雑)
四条通りでは両側アーケードがあり、道幅も銀座に比べて狭いため、東山、西山を見通すヴィスタが無く、「アーケードで影と傘が要らない」のが特色だ。ある意味、町家の軒の連続を生かしているとも言える。( http://blog.goo.ne.jp/n7yohshima/e/120b47a24462f052ddeef0ae42d131b3 )
このようなスケールのなか、活動の多様性が今後の課題だ。例えば、半屋内の町家カフェ、露地、厨子、町家のファサードなどの多様性が「京都らしさ」で必要とされる。しかし、現在はバス・タクシー乗り場に機能が特化し、街並みを楽しめると言えるだろうか。
さらに、京都観光に多い自転車も通行止め(道路交通法による)となっている。いまや、京都議定書によるCO2削減の時代に自転車が通れないのは四条、河原町、三条、寺町、新京極(すべて片側、天蓋アーケード)だ。今後、自転車観光客を呼び寄せられないのは、機会損失となろう。現在、駐輪ラックを備えたカフェやレストランも街中に見られる、また、自転車店は大丸のある田の字地区に10軒程度に増えた。
多様な楽しみ方、多様な交通手段、お洒落と普段着の使い分け、見る・見られるの錯綜する街路が好きだ