小学3年生の★くん。
いつも教室に着くなり、「こんなことがしたい!」「あんなことがしたい!」と目を輝かせて話します。
でも、必要な材料が十分でなかったり、時間の不足に気づくと、「そうだ、今日のメインはこれってことにしよう!こっちはまたできる時でいいや。まず、一番重要なのはこれ。これがメイン」と、さっぱりした口調で言って、集中して作業を始めます。
先日は、「先生、勉強は何時からするの?後から勉強があると思うと気になっちゃうから、先にしてしまって作ってもいい?」とたずねると、猛烈な勢いでその日の学習課題を終え、「それじゃ、今日は教室が終わるギリギリまで好きなことができるから、メインは自動販売機を作って、時間が余ってたら、学校の友達に解いてもらうテストを作ろう」と言っていました。
テストというのは、ローマ字でのキーボードの打ち込み方を覚えた★くんが、自作の算数プリントを作成するというアイデアでした。
実際に作ろうとすると、算数の記号の打ち込み方が分からなかったり、理想通りのプリントらしさを作るのが難しかったりして、試行錯誤の連続でした。
自分でできるだけのことをやってみて、どうしても分からない点を私にたずねて、きちんと学びとろうとする様子を感心して眺めていたら、★くんが、「今日のメインはまず最後までテストを作って、クラスの子の人数分印刷することだから、ここ(見た目の一部が少しまずくなった点)は、まあいいや」と言いました。
思わず、「今日のメインは〜って考えて行動するのって誰に教わったの?お父さんかお母さん?学校の先生?」とたずねました。
すると、「誰にも教わってないよ。ぼくの考え」という私にとってちょっと意外に感じた答えが返ってきました。
★くんの「今日のメインは何か?」という口癖は、いつも、次から次へとしてみたいアイデアが湧いてくる★くんが自分なりに納得する何かを残していくための知恵だったんだ、と驚きました。
この日のAくんの作品はロケット。
家族で飛行機に乗った後は飛行機を作り、音楽祭に参加した後は、ドラムを作っていたAくん。
最近、宇宙に夢中らしいです。
「絵の具はきれいに塗れないから」と大きな面も色鉛筆でていねいに着色するAくん。
でも、今回は、金色の絵の具にそそられて絵の具で塗ることにしていました。
本人も大満足な出来栄えだったようです。
のびのびとした★君の姿に、
「あぁ、こんな風に生きていってほしい。
自分で決めて自分で進む。そして自分で妥協し、許すんだー。いいなー。」なんて思いました。
普段の様子はわからないので、本当の姿は何かわかりませんが、
「やりたいことを自分なりに叶える力」に
安心感があります。
そして、次に思うのは
じゃあ、私の子育てはどうなのか
私の子にもそういう力があってくれればどんなに安心か…なんてことを思ってしまいました💦