虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

算数が得意な子が口にする「わからない」という言葉 2

2017-06-20 20:44:08 | 算数が得意?苦手?の分かれ目

スライムで遊ぶついでに、「どうして海の潮が満ちたり引いたりするのか、地球、月、太陽ということにした

玉を用意して、図鑑にあった話を実際にやってみました。

年長のAくんは、大乗り気で月の軌道を作っていました。

太陽と月に引っ張られて海水が膨らむので、潮の満ち引きが起こるそうです。

 赤は太陽、黄色は月、青は地球です。ここでは、まだ地球が太陽の周りをまわっている軌道を描いていません。

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「授業後の小テストでは満点を取っているのに、学期末テストや外部のテストを受けると

びっくりするような悪い点になります。応用力がないのか、忘れてしまうのか……。」という相談を受けて、

中学年や高学年の子たちの学習を見ることがあります。

 

そうした子たちが、普段している学習を見せてもらうと、

プリントを埋める作業にとても長けているという共通点があることに引っかかっています。

最初の問題で、公式への数字のあてはめ方の手本があると、

次の問題のどの数字をどう公式に入れたらいいのかすぐにわかる、ということです。

ちょっと驚いたのは、まったく意味を理解していなくても

これができてしまうことです。

 

たとえば、角度の学習で、三角定規のそれぞれの角に

30°、60°、90°の角度を当てはめていくプリントをしていた子たちの

こんな姿を目にしました。

そのプリントの穴埋めでは満点を取れていたものの、そのプロントが三角定規の

ひとつについて学んでいるということに気づいておらず、

とがっている角を見ると、即座に30°だろう、と決めつける癖がついていました。

 

また、平均値を出すことができるのに、平均を出すということはどういうことか、

さっぱりイメージできない子もいました。

 

そうした子たちは、「わからない」と言うことはありません。

(「習っていない、知らない」と言うことはありますが……)

そもそも、作業として「できる」かどうかを気にしても、

「わかる」か「わからない」かという頭の中で行うことには、無頓着な子が多いのです。

それは、偏った幼児教育や効率化したプリント学習の弊害ではないかと

危惧しているところです。


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