虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

子どもが思い通りに育たないのは、育て方を失敗したため? 5

2015-07-04 18:56:50 | 日々思うこと 雑感

ずいぶん間が空きましたが、

子どもが思い通りに育たないのは、育て方を失敗したため? 1

子どもが思い通りに育たないのは、育て方を失敗したため? 2

子どもが思い通りに育たないのは、育て方を失敗したため? 3

子どもが思い通りに育たないのは、育て方を失敗したため? 4

の続きです。

 

出先で、『0歳から6歳までの困った子が変わる育て方』という本を買ってきました。

育児や教育、子どもの心理を研究する専門家として

1万2000人以上の子どもを見てきたとおっしゃる、

日本キッズコーチング協会理事長の竹内エリカさんの著書。

「子どもの性格は育った環境の影響を受けるといわれるけれど、

生まれながらに、ある程度の個性を持っていることも事実」

「気質に合った育て方をすれば、成長して社会性が身につくとともに自然と

問題行動もなくなりますので、あまり心配する必はありません」と主張しておられる

竹内エリカさんは、子どもの気質を

①アクティブタイプ

②ネガティブタイプ

③デリケートタイプ

④テキストタイプ

⑤エンジェルタイプ

の大きく5つのタイプに分けておられます。

(子どもは、先の五つの気質のどれかに属しているというより、いくつかの気質が

混ざりあっています。)

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「1歳と3歳のときに要注意のアクティブタイプ(落ち着きがなく乱暴だといわれる子)

は、9歳からやさしくなる。将来は社長や発明家向き」

 

「ネガティブタイプ(意地悪で可愛くない子)は、芸術家やアスリートに多い気質。

2歳、4歳、10歳を乗りきれば、うんと育てやすくなる」

 

「デリケートタイプ(引っ込み思案で、繊細すぎる子)は、入園入学では

お母さんを困らせるけど感性豊かな芸術家タイプ。いろいろな色や音で

感性を刺激すると、想像力豊かで才能あふれる子に育つ」


「テキストタイプ(生意気で理屈っぽい子)は、

6歳までに失敗してもいいことをしっかり教える。

子どもの「やりたい!」はできるだけ尊重する」


「エンジェルタイプ(のんびり屋で人の真似ばかりする子)は、

人生を謳歌する気質。2歳で集中力をはぐくみ、達成感を体験させておけば、

問題行動は自然になくなる。

生きるための知恵をつけるのには、「どうしたらいい?」と聞いて考えさせる」

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といったアドバイスは、教室で子どもたちが成長していく姿と重なる

強く共感できるものでした。

 

わたし自身は、子どもの生来の気質を理解して

大らかに子育てする考えを指示する一方で、

発達障害の特性や感覚統合のつまづきが感じられる場合、

「気質だから……」という捉え方だけでなく、ていねいに困り感と関わる必要も

感じています。

 

感覚統合のつまづきへの対処を学ぶのに、

『育てにくい子にはわけがある(木村順 大月書店)』が、とても役立ちます。

育ちに何の問題もないように見える子の中にも、

赤ちゃんのようにおもちゃや指などを口に入れたり、

水面をたたいたり紙をちぎったりするような「感覚あそび」や「感覚へのこだわり」が

続く子や、手を使うとき手元を見なかったり、筆圧や弱かったり、身体がグニャッと

しやすい子は大勢います。

自分からはベタベタくっついてくるのに、触られるのは嫌がるという子も。

 

教室で見ていると、感覚統合の問題を抱えている子は、

他の子らの反抗期が落ち着いてくる時期に

善悪がわからないかのような態度に出たり、

暴力を伴う激しいかんしゃくを起こしたりしがちです。

 

子どもには生まれ持っての気質がありますから、

「育て方が間違っているの?」と不安になる必要はないけれど、

感覚統合についての知識に触れて、子どもに困り感があれば

それを軽減してあげることも大切だと思っています。

  


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1 コメント

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気質と統合感覚 (OKI)
2015-07-05 11:51:06
先生のブログを拝見していて、ブロック講座でもお会いする機会をいただいて
『その子の性格ありきの子育て』
をしたいと強く思うようになりました。

今は5歳になって少し落ち着いた?
我が子も、2歳の時は全く落ち着きがなく、お友達にも手を出すので、すぐ止められるように子どもが動く後ろをついてまわる状態でした。

小さいお子さんがいらっしゃるお母さんに白い目で見られたり、一緒に遊んでもらえなかったり、本当に大変でした。

言葉が達者なので、
なぜ叩くのか、
やってはいけないと何度言っても
なぜやるのか、
理解に苦しみました。
他の子はやらないのに!
と、たった2歳の我が子に教えるというより怒っていました。

どうすればいいのか混乱の中でその時期を過ごしたのを覚えています。

一人っ子なのに、いつも兄弟がいると思われるヤンチャっぷりで、幼稚園の先輩ママさんには
『一人目でそれは大変だねー』
と言われる事もありました。

そうこうする内に、
幼稚園に通う年齢になり、
徐々に手を出すのが戦いゴッコに変わり、鬼ごっこや、相撲に変わっていったように感じます。

オススメしていただいて
『育てにくい子にはわけがある』
を読んで、それが全てではないかもしれませんが、納得出来る部分が多々ありました。

大変なころは、あまりに活発なので、
体操教室に通わせていたのですが、
その当時、トランポリンでは揺れを怖がり「こわいー」と四つん這いになり、
平均台は手をつないでしかせず、
他の子と比べても明らかに苦手な様子でした。

今は、トランポリンも好きで、回る椅子を見つけたら回転させ、ブランコもグルグル回して遊んでます。

子どもがする、なぜ?と思うことに理由があって、注意するだけでなく、
この子がこれをやる、
やらない理由はなんだろう?
他で同じような行動はないか?
何か足りない感覚があるのか?
などなど、ただ注意するのではなく、
子どもがどういう状態なのか、より深く考えるキッカケになりました。

外で遊びまわり、他の子ども達と一生懸命遊ばせられる昔なら、放っておいても感覚を養って落ち着く環境があったんだと納得しました。
昔なら当たり前のようにやっていた遊びがとても大切で、必要だったんだと驚かされました。

知ることで、子育てが楽になり、大人から見るとなぜ?と思うことが、今成長しているんだと分かることは喜びであり、同じ行動でも今まではイライラしていたのが理解に変わりました。

私とは違う視点で子どもを見てる先生のブログは、子どもが喜び、驚き、発見している様子が伝わり、どのような子どもに対しても優しさを感じ、羨ましいと思っていました。

子どもが悪いわけでも、親が悪いわけでもない。
けれど、子どもを本当の意味で、見て、歯車が噛み合うように、一緒に成長出来るように、母も勉強や努力が必要で、それが楽しみへの近道なのだと思いました。
子育ては親育てとはよく言ったものですね(笑)
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