【夏期講習会・特別授業 番外編です】
南海トラフの地震について、警告が出ています。
地震など地学分野での時間の基準は、日常生活の用語とは差があります。
たとえば、中1の理科・地学分野で、火成岩の勉強をします。
火成岩は、上が火山岩、下が深成岩。
マグマが、地表や地下の浅い場所で、短時間で急に冷え固まったものが、斑状組織の火山岩。
白色のリュウモン岩(流紋岩)、灰色のアンザン岩(安山岩)、黒っぽいゲンブ岩(玄武岩)。
マグマが、地下の深い場所で、ゆっくりと冷え固まったものが、等粒状組織の深成岩。
白色のカコウ岩(花崗岩)、灰色のセンリョク岩(閃緑岩)、黒っぽいナンレイ岩(斑糲岩)です。
*いずれもカタカナ表記でOKですよ。斑糲岩って、漢字で書くのは無理ですよね。
じゃあ、火山岩が冷えて固まった「短時間で急に」は?
これがなんと、数日~数万年。
えーっ!スーマンネーン? 短時間で急にが、数万年ですか。
地学では、数万年は「短時間で急に」です。鎌倉時代や室町、江戸などの区切りとはまったく違う物差しです。
深成岩の「ゆっくりと」は、これが10万年~1000万年です。そりゃまあ、ゆっくりですね。
だから、地震の説明を聞いてあわててはいけません。地学の専門家は、そういう世界で生きているのです。
今日か、明日か、来週か、来月…。そういうものじゃないのです。
逆に、無視したり軽く見てもいけません。対策は落ち着いて、冷静に、着実に。
「懐中電灯を買ったのに、水も買ったのに、地震が来ないじゃないか!」
などと気の短いことを言ってはいけませんよ。
今回、気象庁が意識している前例は、一つ目におこった地震の32時間後に、関連する地震が起こったケース。
もうすこし間があいて、2年後におこったこともあるのです。
『隣接する領域で地震が続発した事例では、安政東海地震(1854年)の際には、その32時間後に安政南海地震(1854年)が発生し、昭和東南海地震(1944年)の際には、2年後に昭和南海地震(1946年)が発生するなど、その時間差にも幅があることが知られています』。 *気象庁のホームページから引用しました。
戻って、あらためて社内連絡を繰り返します。
関東方面の学習塾では、先日、授業中にスマホの地震警報が鳴って、授業担当者が「ありゃー!これはなんと」と、急いでドアを開放した。開かなくなると大変だから。
そして教室を見ると、生徒たち(中2のクラス)は、全員が既に机の下に潜り込んで、身体を丸くしていたそうです。
「東日本の人たちは、地震への姿勢が違うよ。西日本方面、関西人、ちゃんと考えて備えておかないと」
とのことでした。うむむ。関西方面の生徒諸君、ここは警戒せねばなりませんよ。
倒れそうな家具、機材はないか。
高い場所に、重い機材を置いていないか。
これは生徒たちの安全にかかわることなので、「ついうっかり」ということがないように大至急点検してください。
写真は、夏期講習会の折り返しの中3学習イベント「理社マル3Days」の授業風景。そして、夏の頑張りです。
猛暑の夏に稲が実り、生徒たちの努力も実ります。
*追記です。
甲子園の高校野球で、滋賀県の滋賀学園が、茨城県の霞ケ浦高校と対戦しました。
滋賀学園は滋賀県の北東部にあります。久々の甲子園。
霞ヶ浦高校は、智辯和歌山を撃破した強いチームです。
「琵琶湖と、霞ヶ浦。日本の湖の面積1位と2位の試合ですね」
なんと、滋賀学園が勝ちました。
よくぞ。
この勢いで!