コロンビアが好きという人は少ないようです。
どんな珈琲が好きですかと聞くとコロンビアと
答える人はとても少ないのです。
さらに、すっぱくないのと答える人は多くいます。
逆に酸味のある奴という人もいますが、どんな酸味
ですかと聞くわけにもいかず、その人のコーヒー感度を
推し量ることはできません。
すっぱくないのと答える人には何を勧めたらいいかと
いうのは簡単ですが、酸味が好きとなるとよっぽどの
通か、スペシャルティを飲みなれた方かそれともただ
の勘違いの人か、味音痴です。
そうですよねゲイシャなんて最高ですよねと言っても
秩父ではゲイシャが何を指して言ったことか解る人も
いません。
じゃあ何を飲んで酸味がいいと言っているのか。
一番手っ取り早いのはコロンビアを話題にすることです。
コロンビアスプレモというその国の最高規格を話題に
どの程度の答えが返ってくるかで大体コーヒーの知識は
推し量れます。
スプレモの下にエキセリソというランクがあります。
日本では最高規格とその次の扱いは厳しいものがありますが、
実際その差があまりなく規格に差があると上でということ
になりがちです。
ウナギの松竹梅とメニューにあるのは竹を売るための
手段とよく解説されていますが、ウナギの場合完全に
ウナギの量の差であるといいます。
ただ、コース料理に三段階の値段差のあるコースがあれば
前者の物という暗黙の了解が日本の飲食界ではあるようで
、でもその値段にあまりの差があるとグループのひとりは
その一番の料理を取り、他の人は一番安いのを取り、三段階
ならひとつづつとるという猛者も最近では見かけます。
景気が後退したころから観光地などで名物何々料理という
その店の最高値段のメニューも全員が頼めず家族のひとり
が取り後は普通の定食なんてオーダーが増えたのです。
コロンビアのスペシャルティグレードではブランド豆で
エメラルドマウンテンという商品名の豆があります。
普通のスプレモの4,5倍はする値段設定であまり試した
方もない様で名前を知っているが飲んだことのない豆と
いうのが一般的なようです。
最近のブルーマウンテンも値段があまりに上がり、飲んだ
ことのがないという人が増えているようです。
あまり特別という扱いを続けた結果こういう値段差ができた
物と思われますが、概して値段差の味の差を感じられない
のが実情です。
ですからとてもコロンビア好きならぜひエメラルドマウンテン
を飲んでみてくれとは言えないのです。
そもそも私はコロンビアは好きですが、同じイメージで
コロンビアを好きといっているのか同じ位置に立っている
のかも怪しいのです。
というのも、私自身が最近コロンビアには色々びっくり
させられることが多いからです。
コロンビアというと観念として、あるインスタントコーヒー
の味というのを頭に刷り込み済みで、うまくない豆の代表
のように思っていたことと飲むとすっぱい豆という印象が
強かったのです。
それを自分で焙煎するようになり色々なことを気づかせて
くれたのがコロンビアでした。
最近昔ながらのティビカ種のコロンビアが手に入るように
なり、そのイメージを一新しました。
スペシャルティグレードでは値段ほどに味の良さを感じる
物が少なかったのですが、最近入れたコロンビアサンチュアリオ
ティビカが飛び抜けていました。
これは試飲されて同感される方も多く、試飲の上購入とか
後で気になってまた購入と味に印象を残すようで、あの時の
あれがほしいという言い方をされることが多いのです。
アイスの試験もひと段落したので、コロンビアを用意して
置きますか。
興味の湧いた方は我が草庵まで。