King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

基準点を知ること

2013年07月12日 10時46分54秒 | 珈琲
最近の統計学の流行とともに数字で表すことは大はやり
ですが、そこはそれ色々と罠があります。

先日、NHKのクローズアップ現代でもやっていましたが、
最近死んだ人の90%がとっていた食品、最近がんで死んだ人の
85%の人がとっていた食品これは規制すべきですかという
質問をして70%の人がそうすべきだと答えたというのが
ありました。

その食品はお米で、数字で具体的に示した時の人の反応
はこうもリードしやすいという例を示しました。

実際の規制や行政の介入もこんな感じのもとに進められて
いるようです。

消費者庁ができたときもはるかに危険な原発を放置しつつ、
やり玉に挙げたのは毎年のどに詰まらせ死者を出す食品の
会社でした。

物事を判定するときにその基準となる物を知ることは重要なことです。

実際には見て見ぬふりをしたり、真実をあぶりだすことは敬遠され
てしまうようです。

こと味に関してはどうでしょうか。

最近話題になるのはネットの口コミですが、どうまずいのかどううまい
のかなんてみんな適当なことを書いて良しとしています。

到底信用できるものでないのは一目瞭然。

当店にも色々勉強しているとか将来開店するために研究している
という人が来ます。

味の話をしてもそういう人が何をどう研究しているのか私がかつて
うまいと聞けば何でも試した話をしてもどうも共通するものがない
ことが多々あります。

珈琲でもフレンチプレスとか金属フィルターで淹れると誰がやっても
同じ味になる話をしても、それは是非買って試してみようという人は
一人もいません。

なかなかハンドドリップでおいしく淹れられないという話をする人は
いてもまず基準となる淹れ方を話してもまず実行されません。

それほど味を追求するのなら豆量、お湯の温度、ミル、ドリッパーを
まず水準点以上のものを揃えて挑戦してみなければなりません。

ところでそのドリップしたものが基準点以上なのか以下なのかは
どう判断するのでしょう。

実際にはドリップしたものがうまくはいったかどうか自分で適当に
感じて終わりになっているのです。

まず、道具をそろえたときに一応の満足感と到達点を迎え、
こだわっている自分にしばし陶然として、お湯の温度を測り豆を
計るとこれはもうプロであると勘違いする人の多いこと。

まずはフレンチプレスとペーパーと味の違いを感じてみることですね。
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手回し系に注意

2013年07月12日 09時51分28秒 | 珈琲
暑いと色々な人が湧いてきます。

大変だ大変だおいしいコーヒー屋を見つけましたという最近
顧客になった人がやってきます。

でも聞く前からわかってしまいます。

どこそこで聞いてどこそこのコーヒー屋に行って飲んだら
噂通りにガツンとやられましたという話なのです。

共通して出てくるのが、厳選した豆でさらにハンドピックした
スペシャルティグレードの豆のみを使用しているというもの
です。

そして特別な焙煎をしているという独自の焙煎機。

聞けば熱源が変わっているのも結構多い。

極めつけは独自の焙煎で焚火でサンプルロースターを手回しして
焼いている人もいて、豆はどこぞの農園と自家取引だというのです。

焙煎の仕方も焙煎機も独特のストーリーを持ち、一度飲んだら
忘れられないというのです。

ちょっと新鮮な珈琲を飲みだしたら途端に通になりだして
探したらもっとすごい店を見つけてしまったという人達が
お気に入りになる店は大概わかります。

それより普通にフジの5K釜でタンザニアとかモカとかブラジル
ぐらいしかない店でおいしい店を見つけてみてください。

変な特別理論やら独自豆から洗った豆などで武装せず、普通に
普通の機械で昔ながらのラインナップでうまい店が焙煎に関しては
豆の味を引き出している可能性が大きいのです。

もうでもそれぞれに夏を楽しんでいるんだなあと思います。

当店はそういう人達も暖かく迎えますよ。

鼻じらんであしらったりしません。

続きを聞きたければ試飲にどうぞ。
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