木原敏江『夢の碑 風恋記 前編・中編・後編』
★★★★☆4.5
【Amazonの内容紹介】
時は中世鎌倉時代の初め、
坂東武者のりりしき気慨が東国の野に満ちていた。
都に帝王、東国に荒武者、歴史のうねりが風雲を呼ぶ、
古今東西幻想綺談「夢の碑」シリーズ鎌倉戦乱編。
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和田合戦の前から承久の乱までの時期を舞台にした
歴史ファンタジー。
土台は精神的なBLだと思う。
主人公の男二人、それぞれに女性を愛して
子をなしているんだけど、
最終的には男二人の絆なんだよね……。
すごいきっちり資料読みこんで描いてるのがわかるし、
ファンタジー要素と史実がうまくからみあって
壮大な世界が広がっている。
オリジナルの要素も作りこまれていて、違和感がない。
後鳥羽院については、もう解釈一致すぎた。
慈円と鴨長明も登場。
葉室の下の名前は読み落としたが、
光親でも宗行でもなく、架空の人物なのかな?
(どっちかといえば悪役だし)