2021年の映画⑱『王の願い ハングルの始まり』(チョ・チョルヒョン監督)
★★★★★
【Amazonのあらすじ】
李氏朝鮮第4代国王である世宗(ソン・ガンホ)は、
上流階級のみが特権として中国の漢字を学び、
使用することを憂えていた。
彼は民衆が簡単に学べる固有の文字を生み出すため、
身分は低いながらも数か国語に精通する僧侶の
シンミ(パク・ヘイル)とその弟子たちに協力を求める。
だが、臣下たちは国王と身分違いの僧侶たちとの
交流に猛反発する。
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映画館にて。
地味なんだけど、とても面白かった。
「一説をもとにしたフィクション」
と最初に注意書きがあったし、
史実そのままではないのだろうけど、
当時の習俗(衣装とか葬儀とか)が新鮮だったし、
朝鮮の歴史に興味を持つきっかけになった。
上のあらすじは、「身分」を強調しているけど、
実際見てみると、身分差ではなく、
儒教vs仏教の対立が背景になっている。
・国が儒教を保護し、仏教が排斥されている
・庶民は漢字を読み書きできず、漢字に通じている高官が
恩恵を受けている
という状態の中で、
・王が儒家ではなく僧たちに文字を作らせている
・庶民に文字を与えたら自分たちの特権が失われてしまう
ということに対して反発を受けている。
これ、ハングルについてちょっとでも知ってたら
もっと面白かったんだろうな~。
そして、仏教ってやっぱり学問の最先端だったんだな。