昔、大学病院に勤務し始めた時のことである。ある研修医が手術に助手で入った。もちろん何も役に立つわけではない。しかし助手なのでいろいろ鉤などひいて術野を確保するのが役目である。ところが時間がたつと手の力が緩んできて術野の視野がとれなくなってくる。人間は筋肉を数時間以上収縮させ持続的に力を出し続けることは到底無理である。手の力が緩んでくるのはやむを得ない。しかしこれは当然怒られるわけである。当たり前である。術者はスムーズに手術が運ばないので当然イライラしてくる。そして最後に彼に言われた言葉であるが、「手術の助手をアシスタントというが、君はアシスタントかい? それともレジスタント(抵抗者)かね?」 う~ん韻を踏んでとてもいい表現であると感心したが、実際彼は目一杯嫌味を言われているのである・・・(笑)。<o:p></o:p>