小児科の患児も結構来院する。診察が一通り終わり、生活上の注意を療養担当者(多くは付き添ってくる母親)にするのである。「それでは、十分嗽をさせて、水分をとって、熱があるときは外出を控え・・・」と注意事項を母親に説明し始めると、こちらの話の最中に顔をこわばらせて「ほらっ、聞いときなよっ! そうなんだってさ」などと急に母親が患児にむかって強く言い聞かせる場面に遭遇する。おそらくは患児は普段は母親のいうことを聞かないのであろう。だからこちらの説明の最中に「医者の説明を聞きなさい」といわんばかりに突沸するのであろうが、まるでこちらが怒られているようでドキッとし一瞬引いてしまうのである。まあ気持ちはわからないでもないが、なかなか子供をcontrolするのは容易なことではない。母親の言うことをきかない子供であれば、なおさら赤の他人である私の言葉などきちんと守るわけはない。直接子供に療養上の指示をするよりも、療養担当者であるお母様にきちんと聞いてもらい理解してお手伝いいただきたいのである。診療中に子供を叱るのは、昔自分も母親に叱られたトラウマが蘇るので冷や汗一斗なのである・・・(笑)。確かに自分も昔は母親の言うことを聞かなかったお子様?だったので「歴史はくりかえす」なんでしょう。アフアフ。