さてこの意味であるが、自分は、実際の天候の様子を打電したのか、あるいは今後の戦況の苦難さを見越し、天候になぞらえて「波高し」と言ったのだと思っていた。しかしながら実際は、波が高くて敵艦に照準を合わせるのが難しいのであるが、日本海軍はいままで揺れる水面で射撃訓練を積んできた。だから波が高いのはかえって好都合であり、そのようなところでは射撃精度が劣るロシア海軍など怖るに足りずといった自信の表れなのであると今回初めて聞いた。この三番目の異なる解釈はまったくの初耳であった。しかしいろいろな解釈があるものだと感心した。この打電を発した秋山某が生きていたら真偽の所を確認してみたいところである。しかし3番目の解釈がもし「常識」であるなら、自分は常識がないことになる。この「天気晴朗なれど・・・」の言葉自体を知らなかったインタビューアーとかわらないことになるのだが・・・。