もともと小食が原因で便が少ない方は、野菜など「消化の悪い」ものを多く食べてもらい、作られる便の量を増やしていただく。しかし腸の一部に通過障害のある便通異常(これも患者さんは「便秘」と申告してくる)では、上記の逆であり、繊維のものを控えていただき便が大量に作られないような食生活を心がけていただくのである。生活指導はまったく逆なのである。今まで腸閉塞の患者さんを散々診療した。多くは腹部手術後の腸閉塞である。「ちょっと食べ過ぎたらお腹がいたくなりました」というのはまだいい。「食べ放題に行きました」というのも少し私は「めまい」がするが、でもまだいい方である。自分が経験したもっとも危ない食べ物は「白菜」であると実感している。大体これは白菜の漬物か、あるいは白菜鍋であるが、料理された時の一切れが大きいのである。