吉田クリニック 院長のドタバタ日記

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保釈判断「妥当」「疑問」=実刑後の許可も増加-逃走事件で専門家 その2

2019年07月03日 06時29分56秒 | 日記
 裁判官は証拠隠滅や逃亡の恐れなどを考慮し保釈の可否を判断するわけである。三好幹夫弁護士は「逃亡の恐れは保釈保証金などで担保するもの」と言っているとのこと。この発言は疑問である。
 逃亡するかしないかの本人の自発性を無視して「補償金を担保に取ってあるから逃げるはずがない」と性善説なのである。まるで逃亡の恐れに関しては「金をとっている」のだから保釈の是非についての議論は必要ないとでも言っているようである。この弁護士の論理を裏返せば「逃亡はお金(保釈金)で買える」ことになる。

 大体、保釈金は罪人の罪の重さだとか本人の収入だとか知名度などで決められるようである。潤沢な資金を持っていさえすれば、お金を払えば逃亡させてくれることになる。そして逃亡しても何やら収監するための絶対的な法律がないということである。つまり逃亡罪というのがなくて、今回のように公務執行妨害程度の罪であり、しかもこれが今回の罪状に付加されることはない。つまり保釈金は戻ってはこないが、罪の重さには影響されないのでこれならば「逃げ得」なのである。