サッカー日本代表が格下香港相手に3対0で勝つには勝ちましたが、22本のシュートを放って3点は決定力に欠けると評されていました。先日の中国戦のドローも、極めて珍しい日本サポーターからのブーイングに象徴されるように、閉そく感が漂うものでした。
しかし、過去何大会か代名詞になっている「決定力不足」という言葉が変な呪縛になりすぎているのではないでしょうか。意識しすぎて、確実に行こうとか、力が入りすぎて、悪循環に陥っているような気がします。
私はサッカーは素人でよく分かりませんが、こういう局面を打開するのは、以前だったら、カズだったり、ゴン中山だったような気がします(玄人から「何を言ってるのか」かもしれませんが…)。でも、今の日本の決定力不足は技術云々以前に、気持ちの面が大きいような気がします。少々強引だったり、型破りでも、自分が突破して決めてやるという前へ前へ出ていく「気持ち」がないと突破できないのではないかという気がします。
もともと、細かいパスをつなぐのを信条とする日本ですが、ゴール前だけはそれだけでは通じないと前々から言われています。ゴール前では個人の力で抜いていく突破力が求められますが、そういうプレーをする選手が今は見られません。本番前の試合は、何を試したっていいわけですから、細かい技術的なことを言うのではなく、ゴール前でボールを持ったら、とにかく自分で突破して狙いにいくように指示してもいいと思うのですけどね。今はいろいろ試した挙句、決定力不足で、ブーイングを浴び、チームも自信をどんどん失っているのですから。失うもののない、テストマッチでは、どんどん挑戦しないともったいないですね。
W杯でベスト4になれると本気で思っている人は少数だと思いますが、今の体たらくでは、ベスト4などと言っていること自体が悪い冗談にしかなりません。せめて、淡い夢を見られるくらいになるには、もう一段二段脱皮する必要があるでしょうね。