バンクーバー五輪のスピードスケート男子500mで、長島圭一郎が銀、加藤条治が銅と、ダブル表彰台を実現しました!欲を言えば、「金が欲しかった」でしょうが、0.0何秒を争う世界ですから、快挙と言っていいでしょう。両選手とも実力者であり、メダルも期待されていましたが、本当に微妙なバランスで成り立つスプリントの世界ですから、実力者とはいえ絶対ということはありません。今回も出場しており、過去10数年にわたる実力者であったジェレミー・ウォザースプーンは、銀1個だけしか獲得していません。
加藤選手は高校時代から頭角を現し、世界記録も作りましたが、メダルが期待されたトリノでは、6位に沈みました。試合当日の製氷による待ち時間なども影響したようですが、試合当日にピークを持っていくピーキングにも課題があったようです。そして、今大会でもなかなか調子が上がらず、数日前の記録会でもスタートに失敗して転倒と、暗雲が漂っていましたが、見事それを乗り越えて、銅メダルを獲得しました。やはり試練を乗り越えると本当の強さになるのでしょう。「銅メダルがこんなに悔しいとは思わなかった」と語る姿に虚勢はまったくなく、本当の強さを手にしたように見えました。今後が楽しみです。
一方、長島選手は、加藤選手より年上ですが、檜舞台への登場は遅いものの、着実に力をつけてきました。しかし、1回目では6位と出遅れ、普通なら焦るところですが、ここからしっかり力を出し切って、銀メダルの獲得は見事でした。「やっぱり悔しい」と言いながら、加藤選手よりは満足感が漂っていました。
スピードスケートで思い出されるのは、サラエボでの黒岩彰選手です。今ほど他競技の有力選手がいない中、圧倒的なメダル候補として日本中の注目を一身に集め、そして敗れました。その試練を乗り越えて、四年後のカルガリーで獲得した銅メダルは圧倒的なものではありませんでしたが、ずっしりと重いものでした。出来れば試練などなく栄光を手に入れられれば一番ですが、訪れた試練に正面からぶつかれば、人は強くなります!
今日のジョグ
みぞれ交じりの天気でお休み。今月は日数も少ないのに、お休み続きです。