予想通り、早稲田の大石達也に6球団が競合し、昨年の菊池に続き西武・渡辺監督が引き当て、同じ早稲田の斎藤佑樹には予想外の日本ハムが参入し4球団競合の末、その日本ハムが引き当て、沢村拓一は巨人、大野雄大は中日が単独指名に成功しました。
一位の抽選を外した球団の中で、ヤクルトは2巡目も競合して外し、オリックスに至っては2巡目、3巡目とも競合して外すというドラマがありました。
しかし、総じて落ち着いたドラフトという感がありました。今年は豊作と言われたように有望選手が多かったからでしょうね。また、(巨人を熱望すると伝えられた)沢村投手の巨人単独指名が出来レースという報道もあるように、豊作ゆえに無用な競合は避けたという見方もあります。
全然知りませんでしたが、学生野球連盟だかの規定で、希望球団を口外してはいけないことになっているのだそうです。逆指名や希望枠の時の金銭を巡る問題が尾をひいているのでしょうが、自分が希望する球団を口外してはいけないというのもまた、馬鹿馬鹿しい話のように思います。
それを某巨人の親会社系列のスポーツ新聞が「関係者の話を総合すると」という形で沢村投手の巨人志望を報道し、世論形成し、沢村獲得を検討する他球団をけん制したことに批判が出ているのだそうです。
確かに球団の系列に報道機関があり、系列球団のための世論形成をするのは姑息だと思いますが、それは別問題として、そもそも希望を口に出せないこと自体がアホ臭いと思います。
逆指名や希望枠は、選手の希望がそのまま指名確定となり、そこにルール破りの利益供与が入り込む余地があったわけで、現状のように自由に指名できる状況下であれば、選手の希望があろうがなかろうが、指名するのは球団の裁量なはずです。
長野が巨人を熱望しながら、三度目の正直まで叶わなかったのも事実ですし、江川卓も最終的に「江川事件」を起こすまで希望はかなわなかったのです。その希望自体の口を封じるというのは、それこそ人権侵害という気がします。
今年のドラフトとは別に、学生野球連盟の良識を疑います。もっと、普通の感覚を持った人たちによって運営されるべきですね。