津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■貴景勝の「武士道」とは?

2019-05-13 14:00:44 | 徒然
             
令和の時代を迎え大相撲も新時代の夜明けを迎えそうな予感がある。
新大関・貴景勝の今場所初日の素晴らしい完勝は懸賞金41本の期待に応えたようだ。
新大関推挙の使者に対して「武士道精神を重んじ・・・」とあいさつしたことについては、いささか驚きであった。
貴景勝の四股名は「上杉景勝」からきているというが、景勝が好きなのだろうか、詳細は知らない。
そして「武士道精神を重んじ」という決意の真意はどのようなものなのだろうか。
貴景勝は勉学にもいそしみ大変優秀な人らしいが、私は新渡戸稲造の「武士道」を読んでの事ではないかと勝手に思っている。
42回の優勝をした白鳳だが、その取り口や行い言動は相撲フアンに敬意をもって迎えられてはいない。
貴景勝はこの本でも読んで日本人の神髄を知れと言外に行っているように思える。

新渡戸稲造は武士道は「高い身分に伴う義務(noblesse oblige) 」だと言っている。元・中華民国総統・李登輝 は「「武士道」解題―ノーブレス・オブリージュとは」を発刊しているほどだ。 (小学館文庫)
高い身分の者こそこの日本的深淵なる精神を学べという。noblesse obligeはフランス語だが、この言葉の意味するところは同様であり、世界の共通の言葉である。
新渡戸稲造はある欧州人から、日本には宗教教育がないことに驚かれて、道徳教育はどう行われているのかと聞かれている。
新渡戸は日本人の人の道、善悪の観念は日頃の家庭の中の教えの中に存在していることを痛感し、それこそが「武士道」であると断言する。

上にご紹介した本は三笠書房発行で1993/1/1発刊の文庫本である。
随分くたびれてきたが愛蔵書であり、よく読み返したりしている。
李登輝の本もよく読んでいる。
最近の大した哲学も持たない、程度を窺われるような政治家が多く見受けられるが、大いにこの本を読みその「義務」を果たしてもらいたいと思う。



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■八代城御附衆(3)

2019-05-13 08:48:52 | 史料

                
 こちらは「元禄初比ノ 御侍帳」に記載されている「八代御城附衆」のである。
ここでは八代城主・長岡佐渡の30,000石も含まれている。これを除くと人数50人で12,550石である。
前回(2)でご紹介した「八代御附衆」同様、立石市兵衛・岩越惣右衛門が「八代御番頭」となっているが、その間は10年ほどであり同一人物であろう。

■立石市兵衛については「先祖附」が存在しないが、種々侍帳には、名前が残っている。
    ○ 立石市兵衛 (長元記(長曽我部元親記)の著者立石助兵衛子) 
            (1)側小姓・御扈従役歟・組無衆 三百石 (於豊前小倉御侍帳)
            (2)三百石  (肥後御入国宿割帳)
            (3)八代与力衆 千五百石 (真源院様御代御侍名附)
            (4)千五百石  (真源院様御代御侍免撫帳)
            (5)八代御城附衆 千五百石 (寛文四年六月・御侍帳)

■岩越惣右衛門は三代にわたり同名を名乗っている。初代は天草島原の乱で戦死しているから二代目惣右衛門であろう。
 私の「新・肥後細川藩侍帳」に誤記をしていたことがいみじくも判明した。

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