若者諸君。
エデンの楽園を追放されたアダムとイブはどうなると思う?
まず、二人の間に子供ができる。
最初は二人の男の子。 カインとアベルという。
その後にも、次々と子供ができる。
その子供たちが結婚して、また、子供が生まれる。
こうして二人の子孫は繁殖していく。
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それで“めでたしめでたし”か?
・・・そうはイカンザキ!
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創造主は、アダム以前に、たくさんの人間を造っていたよね。
それはアダムのような「いのちの霊」を入れられた人間ではなかった。
エデンの楽園の外にはすでに彼らがたくさんいた。
その娘たちの容姿が、非常に美しかったようだ。
そこで、アダム、イブの子孫の若者たちは、彼女らと結婚したがった。
だけど、それは創造主は、するな、と戒めていることだ。
だが、結婚してしまう。
すると問題が起きるんだ。
生まれてくる子供にだ。
「いのちの霊」を収容するに適さない身体に、アダム、イブの「いのちの霊」が入った子どもができることになる。
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それで、その子どもたちの最長寿命は短かったようだ。
といっても、120歳くらいだったけどね。
アダムやその子孫たちの最長寿命は、当時、1000歳近かったと、聖書には書いてある。これと比べたらずいぶんと短いわけだ。
・・・という解読もできる、ということですね。
この解読の利点は、考古学上で、人間が何十万年も前に存在していた、と推定されても、聖書と矛盾しなくなると言うことですね。
アダムが造られたのは、聖書の記述をつなぎ合わせるとイエスの出現する約4千年まえになるそうです。もしアダムが最初の人類だったら、考古学上の推論とあまりにかけ離れます。で、やっぱり聖書の記述はおかしい、と言われると立ち往生。ところがアダムの前にも人間が・・という解読も持っていると、その危険が無くなるんですね。
聖句と照合しつつのこの解読は、拙著『誰もが聖書を読むために』(新潮選書)で試みています。本屋さんで立ち読みでもしてくださいね。