Sightsong

自縄自縛日記

北京の「Soka Art Center」再訪、北京国際空港の食べ物

2008-03-19 23:59:26 | 中国・台湾

●1週間の中国滞在中にひとつ歳を取ってしまった。何だか全く感慨がない。

『日経Kids+』(2008年4月号)の「キッズ社会科見学」に登場しました。

『一坪反戦通信』(No.195、2008年2月28日)に、ブログ記事(「ヘリパッドいらない東京集会」)を転載いただきました。余部がありますので欲しい方に差し上げます。

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北京ではほとんど仕事以外の時間がなかったが、わずか2時間を得たので、再度「Soka Art Center」(→リンク)に行ってきた(→前回記事「武漢的芸術覗見」)。前回も案内してくれたAppleさんが再訪を喜んでくれて、いろいろ説明してくれた。

いまの展示は、「解放―温普林中国前衛藝術案之八〇年代」というものだった。キュレイターである温普林(ウェン・プリン)が関わってきた、80年代のパフォーマンス・アートを回顧するものだ。まずはギャラリーの中の上映スペースで、既に居た妙なおじさんと2人で、さまざまなアーティストによる活動を記録したヴィデオを観た。おじさんは少々臭くて、げっぷをするのには困った。

活動の数々は、まあ、いかれたものだ。ちょっと時代を遡って、日本のアンデパンダン的だが、破れかぶれと言うか、大きな国の大きなエネルギーと言うか、随分楽しめた。

●石膏で多くの自分の顔をかたどり、それを円筒にくっつけて次々に潰していく。●毛沢東の胸像を赤く塗りたくったり、顔のツボに針を刺したりする。●局部に墨を塗り、版画の要領で紙に跡をつけていく(当然、イブ・クラインによる、女性の青い跡より汚い)。●ラサのポタラ宮を臨み、白く長い布を敷いて這いつくばる。●山上、風光明媚なところで、多くの裸の男女がただうつ伏せで重なる。●Uターン禁止の標識を描いた布を街のあちこちに迷惑に敷く。●物言わぬ、白いユーモラスな仮面の2人組が、バスに乗る。●手錠をかけられた男がバスに乗る。●儀式らしき空間で看板を重々しく登場させ、生卵を投げつけ続ける。●橋の上に透明ボックスを作り、ホワイトカラーの男が煙草を吸い、ガスが充満した中で何やら仕事をし続ける。

また、写真でも展示してあったが、「包扎長城」(Wrap Up Great Wall、1988年)は、万里の長城を包むパフォーマンスである。今となってはクリストという存在もあり新鮮ではないが、キメの粗さや、布だけでなく人間で包もうとするところが極めて中国的に感じた。


「包扎長城」(Wrap Up Great Wall、1988年)


「最後の晩餐」


「中国現代芸術展」(1989年)に用いられた布

●参考
○「北京的芸術覗見(1)」(Red Gate Gallery)
○「北京的芸術覗見(2)」「(3)」(北京798芸術区)

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行き帰りの北京国際空港。今回は、特に高い3階の店(→「空港茶楼」など)を避けて、まだ安い地下の店に行ってみた。

中国小吃城」は、よく日本のショッピングセンターにあるような形式で、食べる場所を多くの店舗が取り囲んでいる。まず窓口で適当に支払ってカードを買い、好きなものを注文して食べたら、後でカードと引き換えにお釣りをくれるシステムになっている。20元(320円くらい)で雲呑麺を注文したが、わりに旨かった。

寿ゞ女」(すずめ)は日本料理。「とくせいげきからチャーシューめん」、「サーントリウーロンちゃ」など、日本語が微妙で少し笑える。32元(510円くらい)の「かつカレー」を食べた。あまり旨くないし、量が矢鱈と多いし、上より安いとはいっても、やっぱり高い。

と言って、空港の中の搭乗口近くにも、あまり良い店はない。セルフ方式の店はいろいろ揃えているが、高く、いつも混んでいるので、並んでまで食べる気にならない。ほかにはスターバックスがあるがこれはどこでも同じである。「珈琲時光」という、侯孝賢を思い出す名前の喫茶店があったが、コーヒーの味はかなり落ちるものだった。

いまのところ、北京国際空港は、食事という点でいえば、物足りないし高い。街の中で食べる食事は安くて旨いのに。(どこの空港でもそうかもしれないが。)