モノクロ印画紙を買い足そうと秋葉原のヨドバシに行ったところ、ますます売り場面積が縮小していた。今回の理由は、イルフォードの印画紙が突然在庫払拭したことによる。
この印画紙を製造しているハーマンテクノロジー社(英国)が、中外写真薬品に断りなく代理店を変えたことが問題の発端のようだ。中外は代理店を続けることができない状況(→リンク)で、ヨドバシの店員も知らなかったが、調べてみるとその後、代理店がサイバーグラフィックスに移行している(→リンク)。要は、また店頭に並ぶのは時間の問題ということだろう。ひと安心というところだ。
いまの売り場を見ると、富士フイルムが半分以上、残りをオリエンタル(サイバーグラフィックス)、フォマ、フォルテ、ベルゲールなどが占めている。しかし、フォルテのハンガリー工場が閉鎖されるため、フォルテも、同じ工場で作っているベルゲールも、姿を消すことになる。実際に、フォルテのカビネ版はもう棚にない。GEKKO(三菱製紙)も消えた。アグファは一旦消えて、また復活したはずだが、直販だけなのか店頭で見ることがない。フォマは気に入っているが少々高い。
絶望していても仕方がないので、前向きに、イルフォードの代わりにオリエンタル(サイバーグラフィックス)のRCペーパーを買ってみた。富士フイルムでもいいのだが、バライタ(レンブラント)以外は号数紙であり、今回は多階調を使いたかったのだ。
さっき暗室で使ってみた。悪くはないが、階調に余裕が多くない気がする。もっとも気になることは紙の質感だ。なんだかふにゃふにゃして頼りない。水洗いが終って乾かしているとバライタのようにカールしてくる(バライタを間違って買ったかと思って確認したほどだ)。
まあ四の五の言わずに使おうとおもう。とりあえずモノクロ印画紙絶滅の日はまだ迫っていない。