Sightsong

自縄自縛日記

オスプレイの模型

2011-08-01 00:47:38 | 沖縄

米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV-22オスプレイが、無理矢理に、沖縄の海兵隊基地に配備されそうになっている。辺野古への配備が織り込み済でありながら政府が隠し続け、本来オスプレイ配備を含めて対象にしなければならない環境アセスメント法が破られていることは、旧知の事実である。この6月、辺野古ではなく普天間に配備することが、突然公表された。これが、「辺野古に反対するなら普天間を固定するぞ」という日米両政府による脅しであることを、真喜志好一「オスプレイ配備計画を撃つ」(『けーし風』2011.6所収)が明らかにしている。

オスプレイ(V-22の海兵隊用という意味でMV-22)の特徴は、大型の回転翼によって垂直離着陸が可能となっていることであり、そのため、ヘリパッドや洋上艦など小さな面積でも活用できるとされている。先っぽの赤い突起は空中受油用のプローブだそうで、確かに鳥のようだ(オスプレイ=ミサゴの嘴は赤いわけではないのだが)。膨大な開発費のため一度は開発休止に追い込まれており、せっかくここまでして開発したのだから使わなければならぬという意図があるのではないか。

なお、オスプレイは開発段階から何度もの事故を起こしている(2000年時点で、15機のうち4機が墜落した)。こんなものが沖縄の街や森の上を毎日飛ぶのだとしたら。

まずは模型を手に取って幻視してみる。『デル・プラド 世界の戦闘機コレクション』(扶桑社)のひとつであり、150分の1のダイキャスト製で重い。大型ローターも可動する。勿論、模型の解説には事故のことなど触れられていない(わずかに「技術上のトラブル」と書かれている)。他には、イタリア製のプラモデルがあるようだ。

アーティストでも誰でもいい、これが沖縄の空を飛ぶことの底知れぬ恐怖を感じさせる合成写真やジオラマを作って、大勢の人たちにも幻視させてほしい。

●参照
シンポジウム 普天間―いま日本の選択を考える(2)(桜井国俊氏による危険性の指摘)
問題だらけの辺野古のアセスが「追加・修正」を施して次に進もうとしている(辺野古アセス「方法書」のウソ)