久しぶりに蒲田だということで、地元のNさんと、ベトナム料理の「ミレイ」と「ティティ」を覗いたところ、どういうわけか両方とも大盛況満員。『孤独のグルメ』のネタになったためかもしれぬ。(蒲田には東南アジア出身者が多い。)
そんなわけで、比較的新しい沖縄料理の「東屋慶名」に突入した。何しろ名前が渋い。いまはうるま市、むかしの石川市。嘉手苅林昌は「屋慶名クワデサー」を歌っているし、闘牛場もあった。(いや、それしか知らない。)
Nさんによれば、東京の沖縄料理店でチキンの丸焼きを供するところは珍しいという。沖縄からアルゼンチンに移民した人々が持ち帰ってきた食文化である。食べたことがないので、沖縄で有名な「ブエノチキン」などと比較することができないのだが、大蒜味がしっかり擦り込まれていてとても旨かった。
高野秀行『移民の宴』によれば、鶴見の沖縄コミュニティには、ブラジルに移民に出て戻ってきた家の人々も多く、沖縄とブラジルの食文化が混淆しているという。ならばアルゼンチンのチキンは鶴見ではどうなのだろう。なかなか足を運ぶ機会がないのだが。
●参照
飽きもせずに蒲田の鳥万と喜来楽
蒲田の鳥万、直立猿人
蒲田の喜来楽、かぶら屋(、山城、上弦の月、沖縄)
蒲田のニーハオとエクステンション・チューブ
「東京の沖縄料理店」と蒲田の「和鉄」