アイスピック『Amaranth』(Monofocus Press、2014年)をアナログ盤で聴く。
Icepick:
Nate Wooley (tp)
Chris Corsano (ds)
Ingebrigt Haker-Flaten (b)
なんて自由でいて、かつ統制が取れた音楽なんだろうという印象を持つ。ジャズのルールにとらわれない演奏は何もいまにはじまったことではないが、どう聴いても現代的。
ネイト・ウーリーは、まるでアンリ・ルソーの絵に描かれた自由の女神のように、中空に浮かんでトランペットを吹く人のようだ。汗と情念ではなく、もっと劇場的なもの、空から鳥瞰する目を持った者のプレイ(それが激しいプレイであっても)。ウーリーの吹きだす音と対等な立場で、クリス・コルサーノの鋭く繊細きわまるドラムス、インゲブリグト・ホーケル・フラーテンの音圧集中型のベースが、実にさまざまな貌を見せる。
あらゆる動物に変身しそうなトリオである。
●ネイト・ウーリー
ネイト・ウーリー+ケン・ヴァンダーマーク『East by Northwest』、『All Directions Home』(2013、15年)
ネイト・ウーリー『(Dance to) The Early Music』(2015年)
ネイト・ウーリー『Battle Pieces』(2014年)
ネイト・ウーリー『Seven Storey Mountain III and IV』(2011、13年)
ネイト・ウーリー+ウーゴ・アントゥネス+ジョルジュ・ケイジョ+マリオ・コスタ+クリス・コルサーノ『Purple Patio』(2012年)
ネイト・ウーリー『(Sit in) The Throne of Friendship』(2012年)
ネイト・ウーリー『(Put Your) Hands Together』(2011年)
ハリス・アイゼンスタット『Canada Day IV』(2015年)
●クリス・コルサーノ
クリス・コルサーノ、石橋英子+ダーリン・グレイ@Lady Jane(2015年)
エヴァン・パーカー+ジョン・エドワーズ+クリス・コルサーノ『The Hurrah』(2014年)
メテ・ラスムセン+クリス・コルサーノ『All the Ghosts at Once』(2013年)
ネイト・ウーリー『Seven Storey Mountain III and IV』(2011、13年)
ネイト・ウーリー+ウーゴ・アントゥネス+ジョルジュ・ケイジョ+マリオ・コスタ+クリス・コルサーノ『Purple Patio』(2012年)
ロドリゴ・アマド『This Is Our Language』(2012年)
●インゲブリグト・ホーケル・フラーテン
ザ・シング@稲毛Candy(2013年)
スクール・デイズ『In Our Times』(2001年)