Sightsong

自縄自縛日記

本多滋世@阿佐ヶ谷マンハッタン

2016-08-15 00:46:26 | アヴァンギャルド・ジャズ

阿佐ヶ谷のマンハッタンに足を運び、本多滋世さんのグループを観る(2016/8/14)。

Shigeyo Honda 本多滋世 (ds)
C.J.Kim (g)
Masayoshi Yoneda 米田正義 (p)
Koichi Yamazaki 山崎弘一 (b)
Fujie Nakayama 中山ふじ枝 (harmonica)

なにやら山崎弘一さんのベースから「ねじが落ちた」そうで、一旦戻って出直してくるとかで、まずは思いがけずギター、ピアノ、ドラムスのトリオになった。

ファーストセット。「Willow Weep For Me」では全員手探りしている印象があり、次の「Stella By Starlight」では、キムさんのギターのイントロからはじまり、本多さんがすべて繊細なブラッシュワークを見せた。「Green Dolphin Street」では一転して複雑なリズムを創りだし、やがてたゆたう雰囲気に活を入れるようにスティックで力強く叩いた。米田さんのピアノはそれまで他人事のようにも聴こえたが、ここで融合してきた。そしてピアノが訥々とした「Old Folks」、それまでより早めのテンポでの「Autumn Leaves」。ピアノとギターとが交錯し、ふたりとも愉しそうにみえる。本多さんのアタックもノッてきた。「Donna Lee」ではゆっくりめのユニゾン、それに米田さんがバッキングや装飾音(「Take The "A" Train」のイントロのような)を入れているうちに、山崎さんが戻ってきた。

セカンドセット。ベースが入って全体が噛み合い、動き始めた。「Strollin'」、3拍子の「Blue Bossa」に続く「Blue In Green」では、客席の中山ふじ枝さんがハーモニカで参加。次の「Mr.P.C」、そして「I've Never Been In Love Before」で、本多さんのスティックが冴えて音楽をドライヴした。

気持ちのいいギグだった。怪我の巧妙ながら、ベースが入ることでサウンドが一変する過程が面白かった。また、C.J.キムさんの職人的に巧いギターも良かった。

Fuji X-E2、XF60mmF2.4、XF35mmF1.4

●参照
本多滋世@阿佐ヶ谷天(2016年)
宮野裕司+中牟礼貞則+山崎弘一+本多滋世@小岩フルハウス(2013年)