ジョー・マクフィー+パスカル・ニゲンケンペル+ストーレ・リアヴィーク・ソルベルグ『Imaginary Numbers』(clean feed、2015年)を聴く。
Joe McPhee (pocket tp, ts)
Pascal Niggenkemper (b)
Stale Liavik Solberg (ds, perc)
先日来日していたソルベルグが持ち込んできていたCDのひとつ。
マクフィーならではのエネルギーフローとブルースがある。吹きっぱなしではなく、影にかくれては再び姿をあらわすスタイルであり、その有機物を思わせる濁った音はやはり人間の情。ニゲンケンペルは軋みを金属的なほどに極端なものとして、その極端さによってマクフィーを受けとめているように聴こえる。
ソルベルグはというと、突破や発破のドラムスではない。近くのものをフレンドリーに叩き、しならせ、たわませるサウンドである。この人の柔軟性やマイペースさは、ライヴを観ることで実感できる。(ところでかれは、わたしが数年前にインドネシアで一緒に調査をしたノルウェー人女性の高校の同級生であり、狭い世界だと言って笑いあった。それもあって妙に親近感を持っている)
●ジョー・マクフィー
ジョー・マクフィー+インゲブリグト・ホーケル・フラーテン『Bricktop』(2015年)
ユニヴァーサル・インディアンス w/ ジョー・マクフィー『Skullduggery』(2014年)
ジョー・マクフィー+ポール・ニルセン・ラヴ@稲毛Candy(2013年)
ジョー・マクフィー『Sonic Elements』(2012年)
ロドリゴ・アマド『This Is Our Language』(2012年)
ペーター・ブロッツマンの映像『Concert for Fukushima / Wels 2011』(2011年)
ジョー・マクフィーとポール・ニルセン-ラヴとのデュオ、『明日が今日来た』(2009年)
『Tribute to Albert Ayler / Live at the Dynamo』(2008年)
ジョー・マクフィーの映像『列車と河:音楽の旅』(2007年)
ウィリアム・パーカー、オルイェミ・トーマス、ジョー・マクフィーら『Spiritworld』(2005年)
Vision Festivalの映像『Vision Vol.3』(2003年)
●パスカル・ニゲンケンペル
ハリス・アイゼンスタット『On Parade In Parede』(2016年)
カラテ・ウリオ・オーケストラ『Garlic & Jazz』(JazzTokyo)(2015年)
カラテ・ウリオ・オーケストラ『Ljubljana』(2015年)
ハリス・アイゼンスタット『Canada Day IV』(2015年)
パスカル・ニゲンケンペル『Talking Trash』(2014年)
ジョー・ヘルテンシュタイン『HNH』(2013年)
●ストーレ・リアヴィーク・ソルベルグ
「響きの今」(ジョン・ラッセル、ストーレ・リアヴィーク・ソルベルグ、ピーター・エヴァンス、秋山徹次)@両国門天ホール(2018年)
ジョン・ラッセル、ストーレ・リアヴィーク・ソルベルグ、すずえり、大上流一、石川高、山崎阿弥@Ftarri(2018年)
ストーレ・リアヴィーク・ソルベルグ『True Colours』(2017年)
ジョン・ブッチャー+ストーレ・リアヴィーク・ソルベルグ『So Beautiful, It Starts to Rain』(2015年)
シルヴァ+ラスムセン+ソルベルグ『Free Electric Band』(2014年)
2016年の「このCD・このライヴ/コンサート」