レイモンド・マクモーリン『All of A Sudden』(BS Jazz Support、2018年)を聴く。
Raymond McMorrin (ts)
Mayuko Katakura 片倉真由子 (p)
Takumi Ayawa 粟谷巧 (b)
Gene Jackson (ds)
Body & Soulでのライヴ録音とスタジオ録音の2枚組。どちらも同じように楽しめるが、スタジオ録音のほうはレイモンドが多重録音したのかな(「Jammin' with Jesus」)。ライヴ録音にもライヴならではの燃え上がりがあって、たとえば、「For My Brother Andy」では、コルトレーンの「Countdown」のような雰囲気で、サックスとドラムスとがガチンコのデュオを続け、そこにピアノとベースが入ってくるときに一気にカタルシスが得られる。
レイモンドはときに吹く前に次の展開への迷いをみせる(ように聴こえる)。そして抜群のフレーズと音色を提示する。この微妙な隙間感がかれの魅力である。片倉さんは熱いのに、するっと入ってきてはクリシェのようなフレーズはまるで弾かず、するっと出ていく。クールなのに、音楽にはバンドへの一体感が常にあって、聴くたびに惹かれていく。そして、重たいくせにエンジンをふかして跳躍し、急発進急停止のキメ技を惜しげもなく出すジーン・ジャクソン。
大音量推奨。
●レイモンド・マクモーリン
レイモンド・マクモーリン+片倉真由子@小岩COCHI(2018年)
レイモンド・マクモーリン+山崎比呂志@なってるハウス(2017年)
レイモンド・マクモーリン+山崎比呂志@なってるハウス(2017年)
山崎比呂志 4 Spirits@新宿ピットイン(2017年)
レイモンド・マクモーリン@Body & Soul(JazzTokyo)(2016年)
レイモンド・マクモーリン@h.s.trash(2015年)
レイモンド・マクモーリン『RayMack』、ジョシュ・エヴァンス『Portrait』(2011、12年)
●片倉真由子
レイモンド・マクモーリン+片倉真由子@小岩COCHI(2018年)
ジーン・ジャクソン・トリオ@Body & Soul(2018年)
北川潔『Turning Point』(2017年)
●ジーン・ジャクソン
ジーン・ジャクソン・トリオ@Body & Soul(2018年)
ジーン・ジャクソン(Trio NuYorx)『Power of Love』(JazzTokyo)(2017年)
オンドジェイ・ストベラチェク『Sketches』(2016年)
レイモンド・マクモーリン@Body & Soul(JazzTokyo)(2016年)
及部恭子+クリス・スピード@Body & Soul(2015年)
松本茜『Memories of You』(2015年)
デイヴ・ホランド『Dream of the Elders』(1995年)