日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
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清水義範著「陽のあたらない坂道」(新潮文庫)

2008-01-14 19:37:20 | 本・映画・展覧会
 「プロジェクトX」は、一大プロジェクトを支えた名も無き人々に光を当てた。そしてさらにそこから一歩横へ、間一髪で光の当たらなかった人々をターゲットにしたのが本書である…と勝手に想像して入手したところがどうにも違う(汗)。もちろんタイトルは「陽のあたる坂道」(石坂洋次郎)をもじっているに違いない…あの本どんなストーリーだったっけ。

 いや、違うと言うのは勝手にドキュメンタリーを期待したことに対してであって、きっと、確かに、そういう人たちが居たんだろうと言う点で本書は間違っていない。ただし中身はフィクションである。なんか読んでて誰のかな、「ショート・ショート」を思い出した。何となく物語の結び方が。

 ところで作者は「パスティーシュ(模倣小説)」なるジャンルの書き手として売り出されたそうだが、そういうジャンルがあることを解説を読んで初めて知った次第。小説にどんなジャンルがあるかなんて、詳細な定義には疎いし関心もないもの。

 2008年1月3日 ローマ→パレルモのICp車中にて読了
コメント
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