この本の存在を知ったのは福岡の能古島。ここの博物館(別館)に福岡出身のヨットマン・牛島龍介氏を紹介するコーナーがあり、そこに本書が飾られてあった。大抵の文庫本はあるはずの図書館にも本書は無く、ようやくアマゾン.comで古本を見つけて購入。別にありとあらゆる海洋モノを読もうなんて気はないので、何でここまで拘ったかねぇ(苦笑)。
本書の題材となったヨットによる単独世界一周は昭和48(1973)年に出発しているので新聞報道は見ているはずだが、全く記憶にない。堀江謙一さんほど騒がれなかったのかもしれない。が、やはり偉業には違いない。
その航海のさまをしるした本書だが、日程に沿って逐一綴られているわけではない。そりゃあ毎日色々と書くことがあるわけでもなかろう。だがメリハリがついているのは良いが、航海途中でマストが折れ緊急入港した南アの町で終わってしまっているのは如何なものか。
本航海を達成した時、著者は28歳くらい。本書中、妙に小難しい理屈を並べたり哲学的になったりするには少々トシがいってる気もするが、どうなのだろう。一人ぼっちで何カ月も海の上に居れば精神状態もキツい時があるだろう、そして振り子のような精神状態は反対側に振れたとき、極めて冷静に自分の振舞いをみつめ、時には反省している。そうした部分が垣間見えて興味深い。
ヨットマンの航海記は色々と刊行されているので、読み比べてみるのも一興かな。
能古博物館(別館)HP:http://nokonoshima-museum.or.jp/bekkan.html
2011年11月7日 JL186便(関空→羽田)機中にて読了
本書の題材となったヨットによる単独世界一周は昭和48(1973)年に出発しているので新聞報道は見ているはずだが、全く記憶にない。堀江謙一さんほど騒がれなかったのかもしれない。が、やはり偉業には違いない。
その航海のさまをしるした本書だが、日程に沿って逐一綴られているわけではない。そりゃあ毎日色々と書くことがあるわけでもなかろう。だがメリハリがついているのは良いが、航海途中でマストが折れ緊急入港した南アの町で終わってしまっているのは如何なものか。
本航海を達成した時、著者は28歳くらい。本書中、妙に小難しい理屈を並べたり哲学的になったりするには少々トシがいってる気もするが、どうなのだろう。一人ぼっちで何カ月も海の上に居れば精神状態もキツい時があるだろう、そして振り子のような精神状態は反対側に振れたとき、極めて冷静に自分の振舞いをみつめ、時には反省している。そうした部分が垣間見えて興味深い。
ヨットマンの航海記は色々と刊行されているので、読み比べてみるのも一興かな。
能古博物館(別館)HP:http://nokonoshima-museum.or.jp/bekkan.html
2011年11月7日 JL186便(関空→羽田)機中にて読了