日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
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【本】山川健一著 「ライダーズ・ハイ」(角川文庫)

2017-03-08 06:25:22 | 本・映画・展覧会
 バイク関連の小説を読み漁っていたところ、ゴーン辻さんからお勧め頂き早速入手した本書。あ、やっぱりカドカワなのね…片岡義男のヒットでバイク乗りの小説は売れると踏んだのだろうか。ゲスな勘ぐりですみません。

 スポンサーにヤマハが居たのだろうか、SRとRZがやたら登場する。XJも出てくるが影が薄い。他にカワサキにドゥカティ、BSAなど。著者はハーレー嫌い?やっぱりクセのあるバイクでないと「お話にならない」のだろうか。「優等生」のCB(X)400とかだと峠ローリング族かサーキット派の物語になっちゃう?それは書き手のイメージが貧困なだけだろう(と偉そうに言ってみる)。

 クラシカルでシンプルだけど気難しいバイクを黙々と整備し、夜の街を誰ともつるまずに流す。たいていの女性には理解できない。うーん、ダンディズム…30年前なら憧れたかもしれない。でも、もういい。そういうのに浸るにはオッサンになり過ぎた。そういうストイックな愉しみをする気力はもうない。メカいじりが趣味ならそれでも良いが、バイク(やクルマ)は景色を観ながら旅する道具だと考える向きにはかける時間が勿体な過ぎる。もちろん道具には拘る必要があるが、拘りすぎて本来の用途に供せないようでは本末転倒だ。バイクだけに転倒は避けたい(笑)

 バイク乗りから自己満足を取ったら何も残らないと言うのであれば、自分は本当のバイク乗りではないのだろう。好きな車種に時間もカネもかけず淡々と乗る、それで十分だ。その程度の思い入れかと言われれば返す言葉はないが、それのどこが悪い?どんなスタイルであれ、乗った人間の「勝ち」なのだ。

 2017年2月21日 通勤電車にて読了
コメント (1)
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