日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
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【本】武田晴人著 「仕事と日本人」(ちくま新書)

2019-05-08 06:00:00 | 本・映画・展覧会
 そもそも「労働」と言う言葉が日本で使われるようになったのはいつ頃からか…に始まる近代日本における労働の概念、労働時間、賃金などを解説してゆく。ワーカーと一次産業主として農家との差異も明らかにしてゆく。

 日本人は勤勉なのか、怠惰なのかについても触れられ、興味深い。なぜワーカホリックと呼ばれるほど働いたり、あるいは過労死するほど長時間労働したりするのか、その辺まで書かれてあり日本人もしくは日本人社会の特性についても知ることができた。

 人間、価値観を変えることは難しいので最低でも「昭和世代」が社会から消えない限り「残業は美徳」的な風潮が消えない気がするが、少子化やビジネスモデルの変化でそうした人権無視的な労働環境の改善バイアスが掛かることに期待したい。一方で「ゆとり世代」の特性なのかモンスターカスタマーが台頭し、サービス業の労働環境が劣悪化しつつあるように思え、今後が心配でもある。

 2019年4月18日 通勤電車にて読了
コメント
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