日々のつれづれ(5代目)

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【本】西川 恵著 「皇室はなぜ世界で尊敬されるのか」(新潮新書)

2020-11-12 06:00:00 | 本・映画・展覧会
 総理大臣が被災地見舞いに行くと「スタンドプレーだ」と言われるのに天皇陛下だと「畏れ多いことでございます」となることが多い。民意で選ばれた筈の総理大臣が疎んじられ、民意の届かぬ次元で決められた天皇陛下が歓迎される。なぜだろう?誤解のないよう申し添えたいが、私も基本的には同じ態度を示す=天皇肯定派であります。

 そして、万世一系と言うことが我々の想像以上に威光となるのが国際社会らしい。もはや世界でも少数派の立憲君主。もちろんそういう制度だけでなく、特に近年では上皇上皇后両陛下のお人柄による部分が大きいことは想像に難くない。

 総理大臣が世界で一目を置かれても「ふぅん」としか思わないが、天皇陛下が世界で尊敬されると聞けば「そうでしょうとも」と嬉しくなる。ただ、日本人が抱く尊敬もしくは畏敬の念と、世界の各国首脳や訪問国の人々が抱く尊敬の念は同じではない=ポイントが違う気がする。本書を読むと、何となくその違いが解る気がする。

 ただ、耳障りの良いエピソードに浸って満足していて良いわけではなく、我々として何ができるわけではないにしろ、皇室や皇族のあり方については一定の注意を払い「無条件賛美」に陥ってはならないと思う。

 2020年10月30日 自宅にて読了
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