1月9日、3日目。今日は石巻から帰るのみ。ただし東北本線でなく、原発被害の著しかった常磐線を経由してゆく。沿線の復興具合を見たかったのと、東北本線は運転区間が細切れで何度も乗り換えるのが面倒なことがある。
【第1列車:石巻→仙台(HB-E210系x4、ボックスシート)】
石巻から仙台までは仙石東北ライン、速いこれに乗り慣れると、各駅停車の仙石線は使う気がしなくなる。野蒜の辺り、東日本大震災で線路を付け替えたエリアは今でも何となく荒涼とした感じ。大都市圏らしくボックス席にどんどん人が座ってきて、最後にはそこそこ立ち客もいるくらいに。
【第2列車:仙台→原ノ町(701系x4、ロングシート)】
この区間はセミクロスシートの721系も投入されているので、そちらに乗りたかった…それにしても常磐線沿線には人の気配がない。既に立入禁止は解除され、ナンバー付きの車など生活感はあるのに、全く人や車が走っていない。自分以外の人類が消失してしまった世界、そんな映画を見ているようで少し気味が悪い。
【第3列車:原ノ町→いわき(E531系x5、ボックスシート)】
立入禁止が解除になるのが最も遅かったエリアでも、かつて見た放置された民家は見受けられなかった。人が戻って綺麗になったのか、逆に作業できるようになって取り壊されてしまったのか。季節的なものもあるだろうが、相変わらず家や車はあっても人の姿がない。原発事故の被害著しかった地域がどうなっているか見たくてこの行程をとったが、やはり見た甲斐はあった。
【第4列車:いわき→勝田(E531系x5、ボックスシート)】
この区間は全列車ワンマン化されたことに伴い車両がアップグレードされ、おかげでボックスシートにありついた。日立あたりからはぼちぼち人が乗ってきて、勝田ではかなりの客が後発の特急に乗り換えるために下車した。
【第5列車:勝田→上野(E531系x10、リクライニングシート)】
前回のダイヤ改正でも残った、数少ないグリーン車つきの東京方面直通列車。当然グリーン車でゆく。常磐線に入ってからはずっと快晴、美しい夕焼けと宵闇を眺めながら都会に戻ってきた。竜ヶ崎市あたりから富士山のシルエットが見えたのは、ちょっと感動的だった。
【第6列車:上野→川崎(E233系x15、リクライニングシート)】
乗り慣れた上野東京ライン、グリーン車。ちょうど帰宅ラッシュで満席、デッキにも立ち客。到着は夕飯前の時間であり、その気になれば熱海どころか静岡辺りまで行けてしまうがさすがに止め、おとなしく帰宅した。
今回は「冬の東北ローカル線」「今の常磐線」と言うテーマで行程を組んだが、いずれも期待通り車窓風景を見ることができた。平日なのと18きっぷルール改訂(改悪)の影響だろう、列車は概ね空いており、特に山間部ローカル線は2両に10人足らずの列車ばかりだった。
今回の行程は1日当りの乗車列車数も多くなく、早朝から深夜までと言うほどには乗らず、この程度の行動時間を限界とした方が良いのだろうと思った。とは言え3日連続で乗るのはちょっとしんどいかなと思ったのも事実。春以降も18きっぷの旅を続けるか、今は自信を持ってイエスとは言えない。(おわり)
石巻 0904
(仙石東北ライン快速)
仙台 1000/1036
原ノ町 1156/1159
いわき 1317/1348
勝田 1510/1524
上野 1731/1733
川崎 1758