少し前に読んだ高野秀行x角幡唯介の対談集「地図のない場所で眠りたい」には探検冒険系紀行作品のいろいろが登場して、その殆どを読んでいなかったので最初に手をつけたのが本書。厚くて字が小さくて手強い。
スウェーデンの探検家・ヘディンが西域アジアに魅入られ大規模な探検を行ったが、本書はその中でも後年に行われた方が中心。新疆ウイグル自治区に存在した「さまよえる湖」ロプ・ノールを目指し川をボートで辿っていった探検記。100年以上も前に良くやったものだと思う。あまりに人種的に異なるからこそ足を踏み入れられたのかもしれない。
「湖が移動する」と言う地動説のような主張を立証するため多くの困難を乗り越え遂には自説の正しさを証明した著者の執念には恐れ入る。たぶん実際の人物は頑固な野心家であまり好きになれないタイプだったんじゃないかな…それはさておき、解説にあった「この頃の探検家はヘディンのみならず皆、先住民族およびその文化への敬意を払わなかった」旨の指摘は全くその通りだと思った。
ヘディンの探検記は三部作であり、実は本作が最終作。最初から順番に読むべきだったかなとちょっと後悔している。
2018年7月9日 通勤電車にて読了
スウェーデンの探検家・ヘディンが西域アジアに魅入られ大規模な探検を行ったが、本書はその中でも後年に行われた方が中心。新疆ウイグル自治区に存在した「さまよえる湖」ロプ・ノールを目指し川をボートで辿っていった探検記。100年以上も前に良くやったものだと思う。あまりに人種的に異なるからこそ足を踏み入れられたのかもしれない。
「湖が移動する」と言う地動説のような主張を立証するため多くの困難を乗り越え遂には自説の正しさを証明した著者の執念には恐れ入る。たぶん実際の人物は頑固な野心家であまり好きになれないタイプだったんじゃないかな…それはさておき、解説にあった「この頃の探検家はヘディンのみならず皆、先住民族およびその文化への敬意を払わなかった」旨の指摘は全くその通りだと思った。
ヘディンの探検記は三部作であり、実は本作が最終作。最初から順番に読むべきだったかなとちょっと後悔している。
2018年7月9日 通勤電車にて読了