日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
割とまめに書くようにしています。
お気軽にコメント下さい。

【本】町田 康著 「告白」(中公文庫)

2019-05-23 20:19:07 | 本・映画・展覧会
 850ページもある文庫本、わざわざ中米まで持って行くのは重いが、逆にこの一冊を旅先で読み終えるという課題になって良いんじゃない?敢えて電子図書は買わずに持参した。

 「河内十人斬り」と言うスタンダードナンバーが「河内音頭」にあるそうだ。そもそも河内音頭って何だ。そこを調べて書くと長くなるので省略、ともかく実際にあったとされる事件に至る、主人公(下手人)の生まれ育ちからの物語。

 内容はメチャクチャ面白いとは思えない。それでもこの大作を放り出さずに済んだのは、登場人物たちの会話で用いられる河内弁のリズムに引っ張られたからに違いない。いわゆる関西弁の中でも「汚い」と言われる河内弁、確かに反社会勢力の方々がお使いになるような啖呵とかありますね。なるほど。

 いろいろ考えているのだがそれがキチンと言葉にできず、周囲の人間との意思疎通が上手くゆかない主人公は、今なら発達障害と診断されるのではないだろうか。主人公ふくめ周囲の者たちの生き様を綴った本書を、「哀しい物語」と評する人が多いのではないかと思う。自分には本能的に生き、貧しい人物像そしてその風土に嫌悪感の方が強く感じられたのだが、それは上から目線なのだろうか。

 2019年5月2日 サンホセ(コスタリカ)のホテルにて読了
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2019年4月26日~5月6日 中米制覇の旅(7)

2019-05-23 07:14:18 | 旅行・ハイク&ウォーク
 5月2日、7日目。今日は乗り鉄メインの行動。

 中南米でもかつては多くの鉄道が敷かれたものの、その殆どが廃止されたり貨物輸送のみに縮小されたりしています。が、ここコスタリカではサンホセ近郊で通勤客対象に旅客輸送が行われており、距離もそう長くないため「全線乗車」を目論みました。宿も、その乗車に便利なロケーションから選んだのです。

 ホテルから10分ほど歩いたAtlantico駅から、T字状に伸びる路線の終点の1つ、Belenを目指します。見つけた公式サイトの時刻表とは異なり、乗り換えなしで終点まで行くとのこと。それはありがたい。車両は旧式の客車をディーゼル機関車が牽引、警報機遮断機のない踏切が大半なため、ブァーンブァーンとやかましく警笛を鳴らしまくり。1時間ほどで終着。時刻表ではその後にも折り返し列車があったため、乗ってきた列車の折り返し発車を見送り駅舎い戻ると窓口が閉まっています。イヤな予感…はい、さっきのが朝の運転の終列車でした。途中で乗り換え不要と言われた時点で、折り返し列車の確認をすべきでした。

 駅前はバス発着所にもなっており、バスでサンホセに戻ることも出来るのでそのつもりで居たら、別の路線の終点の名前を表示したバスが停まっています。駅そのものではなかろうが同じ町なのだからと乗ってみる。Herediaまで30分くらい。ただしサンホセ行きは夕方までないので、さらにバスでAlajuelaという古い町まで足を伸ばそうと思いました。同じ失敗を繰り返さないよう、駅で時刻表を確認。そしたら何と、サンホセへ向う列車はHeredia発ではなくAlajuela発!路線が延伸されている!

 バスでAlajuelaに辿り着き、小さな町を歩き、夕方の列車でサンホセへ戻りました。こちらも1時間くらい、車両はスペイン製の気動車で見覚えある型、Renfeのお古かもしれません。

 公式サイトがあるのに情報が古いとは…昨日ほめちぎったコスタリカにも「穴」はありました。

 Sleep Inn Hotel Paseo Las Damas 泊
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2019年4月26日~5月6日 中米制覇の旅(6)

2019-05-22 06:57:57 | 旅行・ハイク&ウォーク
 令和おめでとうございます。メーデー5月1日、6日目。バスに変更するのは止め、予定通りCM163便(HP-1556CMP:ERJ190)でサンホセ(コスタリカ)へ移動。これで中米7カ国すべての訪問を達成しました。

 着いた瞬間に、ここは他の中米諸国とはレベルが違うと判ります。ターミナルが綺麗でも掃除が行き届いてなかったり、係官や空港職員、売店の人間の様子など全てがシャキッとしている。軍隊を持たず国交バランスを取り、エコツアー等で観光に力を入れ外貨を獲得するスタンスが直ぐに感じられました。オフィシャルタクシーの車両の新しさ、待機状態も写真の通り。

 マナグアでトラブった気分を一掃、気持ち良く市内観光に繰り出したかったのですが今日はメーデー、デモ行進がシュピレヒコールを挙げ、警察車両や警官も多数お出まし、市内の道路はあちこち渋滞でタクシー運転手は諦め顔。ホテルの部屋からもシュピレヒコールが聞こえ、ちょっと不穏に感じたので出かけるのは自粛し部屋で休養しました。午後にはデモも解散し、夕方には街は普段の様子を取り戻したようでした。ホテルもここまでの宿とは見違えるレベル。

 Sleep Inn Hotel Paseo Las Damas 泊
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2019年4月26日~5月6日 中米制覇の旅(5)

2019-05-21 06:43:47 | 旅行・ハイク&ウォーク
 4月30日、5日目。今日は古都+火山公園めぐりの1日ツアーに申し込んでいたのですが、今日も振られました。一体どうなってるんだ!おまけに「朝食あり」と予約時に記されていたホテルでは朝食提供してないって言うし…両件とも、帰国したら代理店と交渉して落とし前をつけなければなりませんね。

 今朝も1時間待ったところで諦め、自力でも行ける古都・グラナダへ行くことにしました。タクシーでミニバスのターミナルまで行って乗り換え。トータル1時間半くらい。

 グアテマラの古都アンティグアと似た感じの町でした。フラットな地形に碁盤の目に市街が展開している。古い建物を改装したカフェがある。バイクやクルマがホーンを鳴らしながら行き交う。

 同じルートで宿に戻りました。火山へは行けませんでしたが、古都を散策できて満足しました。

 Hotel Morgut 泊
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2019年4月26日~5月6日 中米制覇の旅(4)

2019-05-20 06:15:47 | 旅行・ハイク&ウォーク
 4月29日、4日目。マナグア(ニカラグア)へ移動します。テグシガルパからの飛行機は自由席のセスナ(YN-CHV:208グランドキャラバン)。マナグアからの折り返しですが、マナグアの天候不良らしく3時間ほど遅れ空港で待ちました。使えるラウンジあるのにプライオリティパスのカードを持ってき忘れたのは痛かった…副操縦士の真後ろで「背後霊」をし、セスナらしいガツガツ来る揺れと前方視界を愉しんだ45分ほどの空の旅でした(写真)。

 マナグアでも到着日午後に市内観光ツアーを手配しました。タクシーでホテルへ急ぎ、ツアーピックアップを待ちます。が、誰も来ない。ホテルの人に頼んでチケットに書かれた電話番号に掛けて貰うも「つながらない。代理店閉鎖したんじゃないの」おいおいマジか。

 1時間以上待っても事態は好転しないのでツアーは諦め、近くのショッピングモールへ行ったりして本日は終了。ホテルの目の前に次の目的地、サンホセ(コスタリカ)行きの国際バスのターミナルがあり、飛行機で移動するのを止めてバスにしようかと考えます。まともそうなバスですが所要9時間とのこと、飛行機だと1時間、さてどうしたものか…

 Hotel Morgut 泊
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【本】郷原信郎著 「『法令遵守』が日本を滅ぼす」 (新潮新書)

2019-05-17 19:59:47 | 本・映画・展覧会
 法律に従うことばかり気にするあまり、対応の本質を見誤る(もしくは見落とす)と言う論旨の書だと思うが、引用している事例が稚拙と言うのか、それでは言いたいことは多くの人には伝わりませんよという書きぶりが多い。

 志は悪くないと思うのだけれど、表現技術で損をしているように思えた。

 2019年4月28日 テグシガルパ(ホンジュラス)のホテルにて読了
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2019年4月26日~5月6日 中米制覇の旅(3)

2019-05-17 06:00:54 | 旅行・ハイク&ウォーク
 4月28日、3日目。スタートダッシュ的に行動してきたので早くも息切れ、と言っても体調不良と言うほどではなく。

 昨日あれこれ見てテグシガルパの有名どころを見尽くした感もあり。今日はペースダウンして、ホテルで持ってきた雑誌や本の消化に努めました。

 Hotel Otoch Balam 泊
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2019年4月26日~5月6日 中米制覇の旅(2)

2019-05-16 06:46:43 | 旅行・ハイク&ウォーク
 4月27日、2日目。6時ころマイアミに到着、ラウンジで3時間ほどのインターバル、AA961便(N9006:A319)で2時間ちょっと飛んでホンジュラスの首都テグシガルパへ。ようやく中米に着きました。

 テグシガルパとニカラグアの首都マナグアについては、とにかく良い話は聞きません。強盗に遭った人のブログまでありました。とは言え入国スタンプを押されたら空港でUターン、と言うのは頂けないので、気を引き締めつつ観光します。用心のため、自力で観光せずツアーを申し込みました。

 午後、市内ウォーキングツアー。イギリスとマレーシアのカップルと計3名。市街地まで単純往復でしたが、途中の教会や繁華街を見られて良かったです。道が狭く入り組んでおり、自力で歩き回るのは大変そうなのでツアーで正解でした。昼間なのでヤバそうな感じはしませんでした。

 夜、疲れていますが体力を振り絞って夜景ツアーにも参加。アメリカ人と2名、ガイドの運転する車で市内すぐ背後の丘に上がると素晴らしい夜景、カップルの名所なのも当然(写真)。ガイド持参のワインを豪快にボトル回しのみ、ガイドも飲んでたけど…さすが中米(^^;

 寝不足ですが頑張って到着日にツアーに参加して良かったと思えました。強制的に動くことで時差ボケを早く治したい意図もあったのですが、どうなりますか。

 Hotel Otoch Balam 泊
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【本】ロナルド・ドーア著 「日本の転機-米中の狭間でどう生き残るか」(ちくま新書)

2019-05-15 20:48:24 | 本・映画・展覧会
 多くの著書のある筆者だが、本書の内容はタイトルと若干異なっているように感じた。日本がどう生き残るかの前提条件として米国、中国の状況やスタンスを詳説しているのは良い(大変ありがたい)が、そちらに重きが置かれてしまっているような。

 NPT(核拡散防止条約)という枠組みが無効化しているという著者の主張には頷ける気がする。そして世界情勢は、従来のイデオロギーとは異なる「宗教」という軸での対立、それに更にナショナリズムも加わった状況で、どんどん混沌化していっているように見える。混沌化のスピードは速く、本書が書かれた時点での状況情勢とは異なっているのではないか。そのせいか、「日本がどうすべきか」と言う本書の提案もいま一つピンと来なかった。少なくとも日米同盟の解消は困難じゃないかな、残念ながら。

 2019年4月25日 通勤電車にて読了
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2019年4月26日~5月6日 中米制覇の旅(1)

2019-05-15 06:37:14 | 旅行・ハイク&ウォーク
 この連休、元号が平成から令和に変わるなんてイベントは全く気にせず、予め予約しておいた旅程遂行に邁進いたします。今回は3度目の中米。2015年にパナマ、2018年にベリーズ、グアテマラ、エルサルバドルと訪問し、今年は中米7カ国の残り3つ、ホンジュラス、ニカラグア、コスタリカを回ります。

 4月26日、会社から羽田へ直行しトイレで着替え、JL2便(JA743J:777-300)でサンフランシスコへ。到着は昼過ぎ、今回は年越しの際のシアトル同様、乗り継ぎを利用した滞在した時間を長めに取り、以下を愉しみました。

(1)サンフランシスコ鉄道博物館
 サンフランシスコの鉄道と言えばケーブルカーが有名ですが、ストリートカー(路面電車)も走っており、そちら系の博物館。フェリービルディングのすぐ脇の古いホテルの一角ですが狭い室内にあれこれ資料を展示、グッズも色々。

(2)Chinese Historical Society of America Museum
 サンフランシスコ鉄道博物館から次のケーブルカー博物館まで、街歩きを兼ねて徒歩で移動すると中華街を通り、そこにたまたまmuseumの文字を見つけ入ってみました。アメリカへ移民してきた中国人の歴史が展示されており興味深かったですが、スタッフに尋ねたところ多くは広東省からの人々で、普通語より広東語が主流だったとのこと。

(3)ケーブルカー博物館
 街中を行き交うケーブルカーのケーブルを実際に動かしている動力源の二階が展示スペースになっており、歴史とリアルの両方を観られます。古い車両も屋内展示。やはり巨大なプーリーが回る様やケーブルのグリップ機構などを目の当たりにすると感心しますね。

(4)Caltrain
 急坂を越え海岸線方面まで歩き、近郊列車Caltrain(California Train)の始発駅にやってきました(写真)。ここからサンノゼ方面へ南下する列車に乗車。アメリカお得意の巨大な二階建て客車はAMTRAKのそれと外見はそっくりですが内部は近郊仕様、二階部分が吹き抜けになっており興味深かったです。途中駅で降りBARTで空港に戻ります。

 夜のJL7546便(=AA共同運航、N139AN:A321)でマイアミへ。疲れているのでキツい機中泊でもグッスリ(と言うかグッタリ)眠れます。行きは着いたホテルで寝て以降が休日だけど、帰りは帰国したらすぐ仕事なのでこの手は使わない方が良いでしょうね。

 機中泊
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